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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2015年3月16日

粉瘤について

 粉瘤(ふんりゅう)とは、一般的によく見られる皮膚良性腫瘍の一種で、アテロームとも呼ばれています。主な症状は、皮膚の下に袋状のものができその中に角質がたまっていくため、皮膚表面に半球状に盛り上がったシコリができます。大きさは数ミリから数センチとまちまちで、時間経過とともに徐々に成長し、小さくなることはありません。身体中どこにでも出来ますが、特に顔や首、耳たぶ、背中、脇などによく見られます。

 シコリの中央部にしばしば黒い点状の開口部がみられ、強く圧迫すると悪臭のある内容物が排出されることもあります。細菌感染を起こしたり、強い外圧が加わったりした時に、急に大きく腫れ上がり発赤や痛みを生じることがあります。

 超音波検査により、皮膚の下の袋状構造物とその内容物を確認できます。粉瘤に特徴的な皮膚表面から袋状の構造物へ繋がる様子を確認し診断します。

 治療は再発を防ぐために袋状の構造物を完全に摘出する必要があります。粉瘤の摘出手術は、巨大なものでなければ日帰りでの処置となります。手術するかどうかは症状や大きさなどを考慮して、

医師に相談しましょう。

 粉瘤に気付いたら、それが粉瘤で間違いないか診断する必要があります。また大きくなると手術の傷も大きくなってしまうので、早めに受診することが勧められます。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.276(2015年03月16日発行)」に掲載されたものです。

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