シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『昭南島に蘭ありや』佐々木譲

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2004年11月1日

『昭南島に蘭ありや』佐々木譲

photo-2 主人公は、台湾生まれの客家、梁光前。日本統治下で取得した旅券を所持しており、名目上「日本人」だ。かつての恩人である日本人の下で働いている。昭和16年12月8日、日本が開戦すると同時に、シンガポールに住む日本人は、イギリス軍によりチャンギ監獄に収容されることになる。光前は、このとき香港人になりすまし投獄をのがれることに成功した。やがて日本軍はマレー半島を南下、島内には抗日義勇軍が組織されるが、ふとしたことから、光前はこれに参加することになる。自らのアイデンティティを問い続ける光前、彼の運命を待ち受けるものは?

 

中公文庫

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.018(2004年11月01日発行)」に掲載されたものです。
文=親松

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