本書を読んでまず驚いたのが、犯人が私よりも9歳上だったこと。「引きこもり」の男ということで、てっきり自分よりも年下だとばかり思い込んでいた。そもそも、引きこもり自体が1971年生まれの私よりもかなり下の世代にしか見られないものだとばかり思っていた。
ただ周囲にはそんな人間がいなかったからというだけの話なのだが、どうやら私が物心ついたときから引きこもりはあったのかと変なところで感心してしまった。話題になったのが、ここ10年程度なのかもしれない。
本書の内容に戻ると、結局、本人と面談することなく終わっているので不満足。また、内容はともかく、著者のアプローチの仕方や文章が好きになれなかった。雑誌フライデーの元記者のようだが、取材が中途半端な気がする。結局、著者は何を知りたかったのだろうか?
小学館