私自身は根っからの文系人間?で、どうも数学というと苦手意識があり、学生時代などは試験前に只ひたすら公式を暗記するのみ。苦痛以外の何ものでもなかったのですが、同時に数学が得意で実に面白そうに答えを導き出している人間を見るとある種の憧れがありました。そんな憧れもあり、またタイトルも何となく良いじゃないか…ということで手にとってみました。
本書はニュートン、ハミルトン、ラマヌジャンというまさに時代を変えたと言っても過言ではない3人の数学者の天才故にその孤独な心内を、同じ数学者である藤原正彦の暖かい眼差しのもと、実に素晴らしい評伝紀行として描いています。是非読まれてみては如何でしょう。自分にもこんな頭脳があったならば…でも孤独はちょっと嫌かな。
新潮文庫