本書は、誰もが知る松山出身の歌人正岡子規と、同じく松山出身の軍人で日露戦争においてロシアのコサック騎兵を破った秋山好古、そしてその弟であり有名な日本海海戦にてバルチック艦隊を破った海軍参謀秋山真之、この三人を軸に明治維新から日露戦争へと向かう日本を描いたまさに大河小説の逸品。
こちら、全八巻ではあるが臆することはない。「まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている…」という冒頭から一気にその世界に引きずりこまれ、あっという間に読み終わっていること間違いなしである。
実は本作は2009年の秋から約3年をかけ全13でNHKでドラマ化が予定されており、そちらも実に楽しみである。読んだことのある方も、まだ読んだことのない方もドラマ化の始まる前にチェックしておいてはいかが?
文芸春秋