読んでわかる事は、柳井氏の経営者としての姿勢である。安定をよしとせず、常に挑戦し続けている。それを、自分だけではなく全ての経営職に求めている。様々な事に取り組み、時に失敗することもあるがそれを糧として、次につなげている。
ビジネスで何かに挑戦する時に、「自分には出来ない、能力がない」と考える必要はないという。自分の力ではなく、もっと大きな世間とか世の中といった存在を考えて、社会がその事業を本当に求めているならば、その事業は成功するはず。その信念を持つべきという。それは、顧客第一主義にもつながっている。
シンガポールを含め、海外進出についての心構えの記述もある。小売業に携わる方だけではなく、全てのビジネスパーソンにお勧めの一冊である。
新潮社/ISBN:9784104642038