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『八日目の蝉』 角田光代

photo-1直木賞作家、角田光代の作品。昨年、NHKでドラマ化されていた。

不倫相手の子を誘拐して逃げる女。その女とともに暮らし、元気に成長していく少女。ある日、女は捕まり、少女は元の家庭に連れ戻される。しかし、少女が戻った家庭は、彼女にとって決して居心地のよい場所ではなかった。

やがて、少女は自分を誘拐した女を、実の母親のように感じ、懐かしく思う。誘拐した女も、少女に対して自分の娘のような感情を抱く。しかし、二人は会うことが出来ない。

私は男なのだが、この作品から、母性とは何かの一端を感じることができた。読み進めるうちに、引き込まれる小説である。

 

中央公論新社/ISBN:9784122054257