2025年10月1日
行動経済学の死 再現性危機と経済学のゆくえ
行動経済学という言葉は、ほとんどの方が聞いたことがあるだろう。
近年、行動経済学はビジネスや政策の基準となる新たな学問として脚光を浴び、日本でも非常に多くの関連書が出版され、一大ブームの様相を呈していた。
(ちなみに同時期にブームになった学問に地政学がある)
そこへきての本書、『行動経済学の死』である。
一体どういうことか?
実は2020年頃から、行動経済学の根拠となっている研究についての疑問が提示され始めたのだ。
行動経済学の起点となるダン・アリエリーやダニエル・カーネマンの研究において、データの捏造が暴露されたり、再現性の低さが問題視されている。
とはいえ本書は単純に「行動経済学の欺瞞を暴く」というような本ではない。
本書は「損失回避性」や「ナッジ」といった基本的な理論について、近年の研究を参照して詳細に検討しつつ、従来の経済学と行動経済学との関係を問い直す内容となっている。
一度ブームとなりもてはやされた学問について、このような再検討の過程を見てみるのは有益だろう。
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