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紀伊国屋「おすすめの1冊」

2025年5月2日

テクノ封建制

2019年にダイヤモンド社から刊行された、『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』という本をご存じの方も多いのではないだろうか。
ギリシアの財務大臣を務めたこともある経済学者ヤニス・バルファキスによる画期的な経済入門書として多くのメディアで取り上げられ、20万部を超えるベストセラーとなった。
 
本書は、その著者による最新の話題書『Technofeudalism: What Killed Capitalism』(2023年)の邦訳となる。
 
著者の主張はこうだ。資本主義は実はすでに終焉しており、タイトルとなっている「テクノ封建制」が始まっている。
資本主義の世界において経済の中心となっていたのは「市場」と「利潤」だが、テクノ封建制においてはそうではない。
ここでは巨大テック企業に支払う「レント(地代・使用量)」、すなわちクラウドサービスの使用料が経済の中心となっているのだという。
著者はそれが封建時代における領主と農奴の関係に似ていると語る。
 
驚くべき内容であるがどこか納得もしてしまう本書の主張を、ぜひ確認してもらいたい。
 
>>紀伊国屋シンガポール ウェブストアでチェック(ISBNコード:9784087370089)

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