是非この黒地に銀字で書かれた凹凸のある装丁は手に取ってみていただきたい。電子書籍にはないこの感触は紙媒体ならでは。
本書は「技術の進歩によって人間の労働力がいらなくなり失業が増えるのではないか」「飛躍的に能力を拡大していくコンピュータに人間はますます仕事を奪われる」のかというテーマでMITスローン・スクール、デジタル・ビジネス・センターの研究者2人が2011年に自費出版した。原書である「Race Against The Machine」の未来予測は、アメリカ国内外で大きな反響を呼んだ。
強力になる一方のテクノロジーが、人間の労働者のスキル、仕事、そして需要にどのような影響を及ぼすかを論じている。今後デジタル化が進む社会の中で私たちはこの機械との競争にどう立ち向かっていくべきなのか、短い書籍ではあるが考えさせられる1冊。
日経BP社/ISBN:9784822249212