犯罪者たちが東北新幹線「はやて」「こまち」に乗り合わせて、東京から盛岡まで2時間半、思惑はからまりあい、狙う者、狙われる者の攻防が繰り広げられます。気の利いたセリフや、分かりやすいキャラクター造形の他に、人としてどうあるべきかを簡単な文章に載せて伝える真摯さに、以前と変わらずしびれました。
手に取った時の疑問は数ページで吹き飛び、週末どころか金曜日の深夜には読了してしまいました。早く先を読みたいけれど、きちんと読まないと話に置いていかれてしまう。はやる気持ちのコントロールの難しさ。本屋の私が言うのはひいきになってしまうかもしれませんが、やっぱり本って面白いです。
角川書店/ISBN:9784041009772