シンガポールにおけるジュエリー・時計の保管方法

　大切な人との思い出や、人生の節目の記念などの様々なストーリーがあるジュエリーや時計は、いつまでも綺麗に身につけていたいと思うものですよね。しかしながらシンガポールは年中湿気や紫外線にさらされているので、綺麗な状態でキープすることが難しい環境にあります。今回は、そんな大切なアクセサリーの変色や傷、くすみを防ぐための簡単なお手入れや保存方法をご紹介します。
 

ジュエリーの特性

　まず、ジュエリーの素材別の特性について簡単にご紹介します。
 
　・プラチナ：酸化しないため、変色が起こらない。金属素材の中でも特段気を遣わずに扱える金属。
 
　・18金：やや酸化するため、多少の変色が起こる。
 
　・シルバー：酸化しやすく、18金に比べて早く黒く変色する傾向にある。
 
　・天然素材の石や、パールなどの有機物：それぞれに合った保管とケアが必要。
 
　・一般的な宝石：乾燥や変色は基本的にしない。
 
　・パール、象牙、珊瑚など：乾燥と変色にとても弱い。
 
　・ターコイズ、オパール、ラピスラズリなど水分を含む多孔質の素材：酸にとても弱い。

保存方法

1. ジップロックの袋に入れて保管する（18金やシルバーなど）
　ジュエリーや時計は時間が経つにつれて、湿気や空気と接触することで、最終的には変色してしまいます。ジップロックなどの袋に入れ、空気を抜いて密封保存すると変色を防ぐことができます。
 
2.シリカゲルを使用して保管する
　シリカゲルは湿気を吸収するので、保存するジップロックの中やジュエリーボックス、引き出しの中に入れておくと効果的です。
 
3.直射日光を避ける
　光を浴びすぎると、変色する可能性があります。
 
4. ジュエリーはそれぞれ分けて保管する

使用方法

1. ジュエリーを身に着けた部分には、スキンケアを避ける
　ジュエリーを身につけた後は、ローションや香水、ヘアスプレーの使用を控えた方が良いでしょう。また海やプールに泳ぎに行く時や、温泉、サウナに行く時は、酸化するので特にシルバーのアクセサリーは絶対に身につけないでください。
 
2. 同じジュエリーをそのまま身に着けたままにしない
　汗やシャワー時の化学製品、スキンケアがジュエリーの酸化等の原因となり傷みやすくなります。なるべくルーティンで使用するか、使用後は都度付け外し専用の布で拭くなど簡単なケアを行ってください。
 

お手入れ方法

・ジュエリーの掃除に、歯磨き粉は使用しない
　歯磨き粉には研磨剤が含まれていることがあり、ジュエリーそのものにダメージを与えてしまう可能性があります。
 
・食器用石鹸と温水を使用する
　ジュエリーがくすんだり、変色し始めている場合は、ぬるま湯に中性洗剤を数滴垂らし、柔らかい布でこすります。その後冷たい水で洗い流し、乾くまで布で磨いてください。
 
・マイクロファイバーの布を使用する
　ホコリや汚れのような目に見えない小さな粒子が、時計やジュエリーの小さな隙間に入ってしまうことがあります。その結果、色がくすんだり、肌荒れの原因になったりすることもあるため、マイクロファイバーの布で定期的に拭いてお手入れしましょう。もし汚れが落ちにくい場合は少量の水を含んで拭くと良いです。
 
・金属部分は慎重に
　金属用の酸化除去液などは素材本来の油分まで抜いてしまうので、なるべく使用せず、金属部分だけを金属磨き専用の布で磨くのが望ましいです。また、メッキ製品はボンドで接着されている物が多かったり、表面のみ金属を使用していることがほとんどなので、酸化除去液も金属磨き専用の布も使わない方が良いでしょう。
 

・専用の洗浄液を使用する（時計の場合）
　どんなに丈夫な時計でも、時間が経つと輝きが失われていくものです。そんな時には、輝きを取り戻すための洗浄液をお勧めします。
　洗浄液は、ステンレススチール、プラチナ、ゴールド、チタン、セラミックのデザインを含むほとんどの時計に使用できます。マイクロファイバーの布にスプレーして、ベゼルやブレスレットをきれいに磨きましょう。
 
 
　適切に保管することで、大切なジュエリーや時計をきれいに長持ちすることができます。ご自身で長く使うことも可能ですし、場合によっては大切なご家族や大切な人へと受け継ぐこともあるかもしれません。そしてそのジュエリーや時計たちは、大切な人たちとの繋がりを持ち続けていくことでしょう。
 
　シンガポールは年中湿気や強い紫外線にさらされる環境なので、保管やお手入れなど、普段から気を付けて使用することをおすすめします。