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マネー

2004年8月30日

クレジットカード大国、シンガポール

人口400万人のシンガポール市場において、現在約320万枚のクレジットカードが発行されていると言われます。過去10年間で、発行枚数は倍以上の伸びを示しています。日本とは異なり、クレジットカード申込に対する年収、年齢制限が厳しいにもかかわらず、次々と新しいカードが登場しています。カード保有が可能な人は、恐らく平均5〜6枚は保有していると推定されています。

 

日本発行のカードか、シンガポール発行のカードか

p1-2日本から赴任された場合、多くの方は日本で発行されたクレジットカードを既にお持ちでしょう。このカードを当地で「メインカード」としてそのまま利用することは勿論可能です。ただこの場合、シンガポールドルでの利用分が日本円に換算され、日本の指定口座から引き落とされることになります。為替リスクを常に考慮する必要があり、また給与がシンガポールドル建てで当地口座に支払われるような場合には、使い勝手が悪くなることは否めません。シンガポール発行のカードを保有すれば、シンガポールドルでそのまま請求されますので、その点は不安なく利用できることになります。

 

ただし、日本、シンガポール双方の銀行口座に充分な残高があれば、為替状況を見ながら日本と、シンガポールで作ったカード双方を使い分けることができます。日本に帰国後も、シンガポールの口座を維持し、シンガポール発行のカードを日本で継続して使い続ける方も多くあります。

 

現金で払うか、クレジットカードを使うか

カード発行銀行は、売上増につなげようと、様々なポイント・プログラムを用意しています。交換可能な賞品は、百貨店バウチャー等は勿論、シンガポールらしく、周辺国への旅行券、ホテル宿泊券等も含まれ、また換算率もよく、日本と比較すると割合短期間で手に入りそうです。「手続きが面倒そう」と関心がない方も、銀行のウェブサイト、パンフレットをご覧になってみるといいでしょう。

 

特定のクレジットカードと提携するレストランも、シンガポールには数多くありますので、割引を楽しみながらポイントを増やすことが可能です。更にポイントを効率よく加算するには、例えば飲み会に参加した際、自分のカードで全額を支払い、他の参加者からは現金で費用を集める、といった裏技?もあります。マイレージ・ポイントと提携しているカードなら、飲み会毎に代表してカードで支払えば、それがフリー航空券につながる近道になるかもしれません。ただ、この場合、銀行への支払いの前に大量の現金を入手することになり、ついそれを自分のお金と勘違いして、別の飲み会で使ってしまう恐れがありますので、十分な自己統制力が必要になります。ともかく、同じ支払いをするのであれば、クレジットカードを上手に利用されることを、是非お奨めします。

 

クレジットカード悪用の防止

クレジットカードの不正使用は、特に1990年代以降、深刻になってきました。

 

現在は「スキミング」といって、カードそのものではなく、磁気テープ上のカードデータ自体を盗み取ってカードを偽造する方法が主流になっています。万一、ご自身のカードが偽造悪用された場合、その金額は原則支払う必要はありません。ただ、そのような事態を速やかに把握するためには、面倒でもカード利用伝票は必ず保管し、利用明細書の内容に不明な請求が混じっていないか、毎月全件チェックすることが肝要です。カード自体を他人に貸与する、車内に置いたままにする、金額が記載されていないカード伝票にサインするなど、軽率な行動をとらないことは言うまでもありません。

 

また、インターネット上でクレジットカードを利用される機会も増えているかと思いますが、その場合にも利用サイトが確実にセキュリティに対応しているか、慎重に見極めた上で利用することが必要です。面倒ですが、利用者規約には必ず目を通し、事前にトラブルを防ぐ姿勢を常に忘れないようにしたいものです。また通常のEメールでの個人情報のやり取りは非常に危険です。安易にクレジットカード番号、有効期限等をEメールで送ってしまいがちですが、このようなアクションは番号データの流出につながりますので、絶対に避けるべきでしょう。

 

シンガポールでのJCBカードについて

p2クレジットカード大国シンガポール当地では現在UOBがJCBカードを発行しております。初年度年会費は無料で、「すし亭」「明治屋」「ブギス・ジャンクション」といった人気店と提携し、個性的な優待プログラムのカードが揃っています。クレジットカードには、申込、諸々の問い合わせ、帰国時の退会・精算等、面倒な手続きがつきものですが、JCBではすべてを日本人専従スタッフが日本語でサポート致します。人気レストランとの優待プログラムも常時実施し、今月からは総額三万ドルの旅行券が当たる「ワールドプロモーション・イン・シンガポール」も始まりました。詳細は、是非JCBウェブサイト をご覧ください。

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.009(2004年08月30日発行)」に掲載されたものです。
文= AsiaX編集部
取材協力:JCBインターナショナル(シンガポール)

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