シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井 紀子著

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2018年7月28日

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井 紀子著

近年のAIブームは著しい。本書では、AI技術に関するよくある誤解を取り上げながら、現時点におけるAI技術を分かりやすく解説している。現状では、AIは計算しかできず、柔軟性や発想力、応用能力などを持っていないのだ。では今後、人間がAIに仕事を奪われずに、AIの弱点を補う存在になりうるだろうか。

 

著者は、東大合格を目的とする人工知能の開発プロジェクトや、学生を対象とした基礎的読解力の調査を通じ、学生の読解力レベルの低さを痛感。ホワイトカラーの大半が職を失う危険性がすぐ間近に迫っていると指摘し、警告を発している。AIへの誤解の解消やAI技術の限界を知り、人間の読解力の重要性に気がつかせてもれえる一冊となっている。

 

東洋経済新報社
ISBN: 9784492762394

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.336(2018年8月1日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 宇都宮

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