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学習

2004年8月16日

エグゼクティブ・プログラム

p1 (32)欧米では職歴10年以上のビジネスマンや企業幹部が、自分の経営管理スキルと知識を向上させるために、大学院やビジネススクールで行われるエグゼクティブ・プログラムに参加して学んでいる。ビジネススクールで学ぶ人達は、会社から派遣される人もいれば、私費で学び、自己への投資として学ぶ人も多い。最近では中国人のMBA保持者も、特に女性を中心に急速に増えている。
エグゼクティブ・プログラムへの参加には、職歴10年以上、管理職経験5年以上ということを条件にしているビジネススクールが多く、マネージメント・レベル、幹部候補生、経営者向けにカリキュラムが組まれている。世界で有名なビジネススクール(MBAスクール)はアメリカに集中しており、世界から参加者(多くは30代〜50代)が集まり、一緒に学んでいる。世界のビジネススクールのランキングを紹介する。

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日本のビジネススクールは10位までのランキングに一校も入っておらず、東南アジアのスクールの方が評価が高いことがわかる。
これらのランキングは、参加者の満足度を多数の項目に分けて客観的に評価して行われる。授業の質、参加者の受講前後の年収を比較した結果など、受講者を採用した企業側の評価も入れて、多面的な評価方法によって決定される。
10〜30年前の日本の学術理論や学歴は、急速に進む経済のグローバル化には、役に立たないことも多いのではないだろうか?
日本には、歴代の日本人経営者から、OJT(職場経験)による経営者育成、いわゆる日本人らしい職人教育で経営者を育ててきた歴史があり、経営者育成について必要なことを論理的、体系的に学問にすることに遅れをとってきた。

p2 (28)これが、昨今のMBAブームに日本の大学名が挙がってこない大きな要因だ。
現在、世界的に学ぶ人が増えているMBAとは何なのか?
MBAは日本語では、「経営学」「経営管理学」と呼ばれ、事業運営や会社経営に必ず必要となる経営上の知識と方法論について、学術と体験的学習によって学ぶプログラムだ。海外の大学院やビジネススクールでは、ビジネス経験豊富な人を対象としているため、理論だけでなく、ケーススタディを行ったり、教授から与えられた課題に対して、学生が自ら選んだ企業、業界の研究を課題としたプロジェクト・チームを組んだりして、以下のプロセスでプロジェクト・マネージメントを体験的に学習する。
また、ビジネススクールの授業とは、日本的な講義形式ではなく、「どれだけ授業に個人の意見や発言を貢献できたか?」という点で評価される。授業では、MBA理論を実際のビジネスに活用するための課題を与えられる。その他に、個人かチームによる、研究論文を提出することが求められる。
異文化を背景に持つメンバーとプロジェクト・チームを組むことで、多様な行動特性や物の見方、チーム・ビルディング、リーダーシップ、プロジェクト管理、人材の活用、自己の時間管理、チーム内のコミュニケーションの重要性も同時に学ぶ。

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忙しくてなかなか、フルコースには参加できないビジネス・エグゼクティブ向けに、シンガポールでは、MBAのエッセンシャルを短期プログラムで提供するものに、ザ・インキュべ一タ一・インスティテュ一ト(TII社、斎藤ー恵代表)が実施しているエグゼクティブMBAプログラムがある。
去る7月24日、ラッフルズ・プラザのコンベンションセンターにて、TII社主催のエグゼクティブ・デベロプメント・プログラムの第1回記念イベントが開催された。東芝 アジアパシフィックの大橋憲一CEOが「私の考えるグローバル・マネジャーとは?」というテーマで講演。その後、日系・外資企業で働くエグゼクティブやマネージャー達、約30人が、海外で働く日本人マネージャーにとって必要なことは何なのか、活発な議論を繰り広げた。
当地では、英語で学べるマネージメント・コースが充実しており、赴任中に、マネージメントについて、学んでみてはどうだろうか?最近の日本では、仕事ができるビジネスマンは退職してまでも、このような海外プログラムに私費留学する人も増えている。
日本から見ると、シンガポール赴任者は仕事を続けながら学べるという、大変うらやましい環境にあることは間違いない。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.007(2004年08月16日発行)」に掲載されたものです。
文= AsiaX編集部
取材協力:ザ・インキュべーター・インスティテュート

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