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シンガポール不動産トレンド情報

2008年6月2日

2008年前半の住宅市場(売買)

外国人の私たちにとっては直接関係ないような売買市場ですが、価格の変動によっては、今後の賃貸物件の相場にも影響を与えます。
2008年5月現在、オーチャード付近では1平方フィート(約0.1平方メートル)あたり2,500Sドルを超えるものも相変わらず多く、3ベッドルームの販売価格は、ほとんどが日本円で2~3億円以上です。日本人居住者が多いリバーバレー 周辺、ニュートン周辺では1,500Sドル前後、郊外では700~1200Sドルと、エリアや物件によってもかなり差があります。
昨年後半が価格上昇のピークで、いわゆる不動産バブルの状態でした。最近の売買市場は、一部の超高額物件を除いて下降方向にあります。買い手も慎重になっていて、市場の動きはかなり沈静化しています。また、サブプライム問題の影響もあり、物件に実際価値以上の価格が付けられている今では、銀行の貸付審査も厳しくなっています。日本と比べ、家賃収入から得られるインカムゲインが低いので(高額物件では3%以下)、ローン返済のために安く売り出す個人オーナーが増えてくることが見込まれるほか、売買物件が賃貸市場に回って家賃の下落につながることも予想されます。
ただし、2008年末までに一括売却による多額の現金を手にするオーナーもかなりいて(推定6000人以上)、彼らが潜在投資家となって物件の買い時を伺っていること、永住権を取得して当地で不動産に投資する海外の個人投資家が継続的に存在していることなどで、売買市場が押し上げられる可能性もあります。現に、韓国人の永住権取得・シンガポールでの不動産投資が急増しています。韓国では総合所得税が最大40%と高い一方、永住権取得後に当地で金融商品に投資して得た利息、配当であれば、韓国で総合所得税を支払う必要がないためです。また、永住権所得者に対しては銀行の貸付率が高い傾向があり、物件を購入しやすい一因になっているようです。
土地の少ないシンガポールでは、10年前後で大小の不動産バブルが繰り返されていますが、その時々の要因が相まって複雑な放物線を生みだしています。今後の動きに注目です。

協力=コンパス不動産

文=新納美紀

本記事の内容は物件、エリア、時期によって異なる場合があります。物件をお探しの際には最新情報を必ずご確認ください。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.123(2008年06月02日発行)」に掲載されたものです。

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