タイガーだけじゃない「地ビール三つ巴」

1年を通して常夏のシンガポールは毎日がビール日和！ご当地ビールと言えば皆さんご存知「タイガービール」ですが、実は他にも小規模ながらも当地で愛される地ビールがいくつも存在するんです。
今回はそんな中から特徴ある3ブランドを飲み比べ。シンガポールの暑い夜、1杯目はまず地ビールで乾杯！

【老舗系】アーキペラゴ・Archipelago Brewery

老舗醸造所の味を再現.。ドイツ伝統製法による本格派ビール

「タイガービール」を生産するアジア•パシフィック•ブリューワリー（APB）の地ビール。始まりは、1931年にドイツ企業の傘下として設立されたシンガポール初の商用醸造所『Archipelago Brewery Company』に遡る。APBによる買収で一旦歴史が途絶えたが、2006年、地ビールブランドとしてその名が蘇った。創業当時を再現し、ドイツの伝統的醸造技術でていねいに少量生産された味わいは、国際的にも高い評価を得ている。「トゥアスの工場から週2〜3回店に直送され、フレッシュな味が楽しめます」（Queen and Mangosteenマネージャー、ラヒディ•ハムザさん）。一番人気の「サマーエール」は、スムーズな味わいが当地にぴったり。コーヒー豆やゆずピールなどを使用した期間限定ビールも、遊び心たっぷりだ。

【自然系】レッドドット・RedDot BrewHouse

緑溢れるビアガーデンで変わり種グリーンビール

シンガポール人オーナーの個人経営によるマイクロブリューワリー。以前はお酒を全く飲まなかったというオーナーが、家族旅行で行った南アフリカで味わった自家製ビールの美味しさに魅了され、10年の修行と試行錯誤の末辿り着いた地ビールが味わえる。「ろ過や加工が一切されておらず、栄養素や酵母がギュッと詰まったビールそのものの味を楽しんで頂けます」（マネージャー、KS•オンさん）。数ある種類の中でもダントツに目を引くのは、緑色の「モンスターグリーンラガー」。明るい色は着色ではなくスピルリナという藍藻類の一種によるもの。苦みが少なくミネラルたっぷりで美容効果もあるというこのビールは、女性にも大人気。

RedDot BrewHouse Dempsey

お洒落な店が集まるデンプシー・ヒルの一角にあり、自然に囲まれリラックスした雰囲気。裏庭には炭火焼グリルがあり、肉やシーフードの焼けるおいしそうな香りが漂う。日曜日には子供用アクティビティが開催され、家族連れにも優しい。ボートキーにも店があり、ラッフルズプレイスで働くビジネスマンで毎晩にぎわっている。

所在地：#01-01 Block 25A Dempsey Rd, Singapore 249679
電話：6475-0500
営業時間：日〜木　12:00〜0:00　金・土　12:00〜翌2:00
URL：www.reddotbrewhouse.com

【お洒落系】レベル33・LeVeL33

マリーナの絶景を望みながら頂くお洒落なビール

世界でも珍しい、高層ビルの最上階にあるビール醸造所。ヨーロッパの伝統的なレシピを忠実に再現したビールと、近代的なダイニングの融合がコンセプトで、ビール＝パブという概念を払拭する洗練された雰囲気。ドイツの大学で醸造学を学んだブラウマイスターが店内で醸造するビールは常時5種類を揃え、一番人気は爽快感ある飲み口の「ブロンドラガー」。食事とビールのペアリングにもこだわっていて、メニューにはそれぞれ相性の良いビールの表記がある。「ラム•ニョッキとスタウトビールの組み合わせは絶品です！」（マーケティングマネージャー、キャロライン•ホーガンさん）ビールとリキュールをブレンドしたオリジナルカクテルやモヒートもあり、ビールの苦みが苦手な人にもうれしい。