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熱帯綺羅

2017年3月6日

最新テクノロジーを活用した シンガポールの博物館教育

近年シンガポールを訪れる人は、新しい美術館が次々にオープンし、博物館で新しい展示会が数多く開催されていることに驚いているようです。2015年にはナショナルギャラリーがオープンし、2016年にはシンガポールビエンナーレも開幕(2017年2月26日まで)。この季節のシンガポールではあらゆるアートが花開いています。

 

約30年以上前からシンガポール政府は「ルネッサンス・シティ・プラン(RCP)」という文化事業政策を行ってきました。シンガポール国民が豊かになったこともあり、政府は国立のアーツカウンシルなど文化支援のための組織を複数設立、国際交流の活性化など文化事業の発展を促すためにさまざまな努力をしてきました。その1つが博物館教育です。

 

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ナショナルミュージアムでは、鑑賞者は最新テクノロジーを通じて楽しみながら学ぶことができる。

 

実際に体感する博物館教育「スクールツアー」

ルネッサンス・シティ・プランでは(1)シンガポールの芸術・文化分野に活気をもたらす(2)観客基盤を構築する(3)芸術家と芸術団体をプロ化する(4)芸術のハブとしての評価を高めるという4つの課題が掲げられていました。「観客基盤の構築」としては「スクールツアー」と呼ばれる体験形式の教育が多く行われています。

 

午前中やお昼前に、シンガポール博物館などの博物館や美術館へ出向くと、スクールツアーで訪れている小学生の団体に遭遇することがあります。学校と博物館の間で事前に日程や人数などを調整し、通常は10名の生徒に1人の割合でガイドまたはファシリテーターがつきギャラリーを見学します。博物館側はモデルコースをいくつか用意していることが多いのですが、学校側と相談してコースを決める場合もあります。見学時には生徒とガイドのやりとりも活発に行われ、一般鑑賞者もその様子を暖かく見守ります。さまざまな意見交換をしながら、彼らはスタッフたちから「博物館での鑑賞の仕方」を学んでいきます。

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