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熱帯綺羅

2017年1月23日

「魚生」で祝う、シンガポールの旧正月

今年も旧暦の正月である春節が1月28日から始まります。世界中を見渡すと、新暦(グレゴリオ暦)の新年を祝う国や地域が圧倒的に多い中、現在でも中国や香港、シンガポール、台湾、韓国、ベトナム、モンゴルなどの国では旧暦で新年を祝う慣習があります。

 

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代表的な魚生の盛り合わせ。お金や健康にまつわる縁起の良い調味料や食材を厳選している。レストランやホテルで魚生を注文する場合、50~100Sドルが相場で、お店や具材の内容、人数によって値段が大幅に変わる。(画像提供:Marriott Singapore)

 

またそれぞれの国で独自の祝い方があり、シンガポールには同僚や友人、親族が集まり、縁起を担ぐために「魚生(ユーシェン/Yu Sheng)」と呼ばれるサラダ料理を食べる習慣があります。魚生の具材に込められた意味や、近年のトレンドなどに迫ってみました。

 

魚生の具材に込められた意味

魚生とは、大皿の上に胡瓜や人参、大根、生姜など野菜の千切りと生のサーモンを彩りよく盛りつけ、その上にピーナツ粉やごま、ワンタンを揚げて作ったクラッカーをまぶした料理のこと。食べる直前にサラダ油や胡椒、シナモンやプラムなどで作った甘酸っぱいソースをかけ、それらを混ぜながら食べるのが一般的です。

 

その具材すべてに意味が込められており、サラダ油は金運と幸運の流れを良くするとされ、プラムソースは財運を、胡椒は円満な笑顔を表しています。また油で揚げたワンタンの皮は黄色く光っているように見えるため、黄金を意味しています。

 

また中華圏では、生の魚(刺身)のことを「魚生(ユーシェン)」と呼びますが、この魚生の響きにはとても縁起がいい意味があります。魚生の「ユー」という発音が中国語の「余」という文字と同じことから「余りある豊かさ」を、「シェン」は「升」の発音と同じことから「上昇する・昇進する」という意味があるといいます。

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