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シンガポールの花問屋街トムソン・ロード散策

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常夏の太陽のもと、カラフルな花が都会の生活に彩りを添えるシンガポール。歩道橋からあふれるように咲いているブーゲンビリアや野外に咲く蘭の花を眺めるのは南国生活の楽しみの一つ。そして、トムソン・ロードの花問屋街に出かけると日常生活では出会えない世界中の花々を見ることができます。

 

 

日本では四季折々の花が花屋の軒先をにぎわせ、季節感を求めて切り花を買い自宅に飾る方も多いですが、シンガポールの街角ではなかなか花屋を見かけません。トムソン・ロードの花問屋街では日本で見慣れた花はもちろん、日本ではなかなか見かけない色や種類の花々、南国独特の生命感あふれる植物のパワーに圧倒されます。

 

園芸店が集まるトムソン・ロードの今昔

シンガポールのほぼ中央に位置するマクリッチ貯水池付近のトムソン・ロードとその奥に並行するジョアン・ロード沿いには、10軒ほどの園芸店が軒を連ねる花問屋街があります。MRTサークルラインのCaldecott駅からは徒歩10分ほど。日本で花問屋といえばほとんどが業者向けですが、トムソン・ロードの花問屋は個人客も歓迎しているホームセンターのような店ばかりです。切り花を扱う店舗は限られますが、室内が大きな冷蔵庫のように温度管理された冷温室には世界中から輸入された色とりどりの花や実物や葉物のグリーンが並んでいます。
フラワーマーケット関係者によれば、トムソン・ロードはテレビ局とラジオ局のあるCaldecott Hillの麓に位置し、もともとはテレビ関係者御用達として花屋が集まったのではないかとのこと。1980年には政府から園芸センターとして認定され、現在のように切り花のほか、ガーデニング用の苗木や園芸用品の店の品揃えも充実させ、規模を拡大してきたようです。付近の園芸店の大半を傘下に置く大手のFar East Floraは1965年に3兄弟がワゴン車で花と卵を売る形態で創業し、現在では海外に事業展開するまでに成長しています。

 

 

 

 

シンガポールの花事情

蘭の花が咲き乱れるイメージのシンガポールですが、国産の蘭の花は値段が高騰していて、最近ではタイやマレーシアからの輸入品の割合が増えています。その他の切り花はさらに、ほとんどを輸入に頼っています。1年中人気があるのはバラ、ユリ、菊の花で、主に中国やインド、オランダ、エクアドルなどから空輸しています。1976年に創業し、主にハイドロプランツ(水耕園芸)やガーデニング事業を展開しているIsland Landscape & Nurseryでは、花や植物の80%がトラックによる陸送でマレーシアからの輸入、10%がオランダと中国からの船便での輸入、残り10%が国産だとか。
シンガポールでは、空港やホテル、オフィスにショッピングモール、展示会などで、蘭の花や観葉植物をリースするビジネスも盛んです。特に水耕栽培の花や観葉植物は見た目に洗練されていて、衛生的で管理がしやすいので人気があります。リース期間中は、植物のメンテナンス専門チームが定期的に手入れに訪れるため、国中いたるところで目に美しい花々や植物が楽しめるのです。
花問屋街では、切り花や鉢植えの花、観葉植物はもちろんのこと、植木鉢、園芸土、肥料などの園芸用品のほか、エクステリアや季節行事に合わせたアートフラワー、フラワーアレンジメント用の資材なども幅広く扱っています。これからのホリデーシーズンにクリスマスや新年を迎えるための演出を楽しむのも良いでしょう。また、特に買い物をしなくとも、シンガポールを彩る花々や植物を観賞したり、様々な大型観葉植物や屋外家具類、バーベキュー機器類やガーデニングのショールーム展示を見たりしながら、一味違った散策を楽しむのも一案。花や植物に癒される素敵な時間を満喫できそうです。