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熱帯綺羅

2014年7月7日

銀色に輝く新たなランドマーク。シンガポール・スポーツ・ハブ

 

競技に合わせて3つのモードに変わる観客席

スクリーンショット 2015-07-01 13.24.02観客席にも、赤と白のシンガポール・カラーが使われ、緑の芝生と鮮やかなコントラストを織り成します。

 

 

競技場の近くから天井へ、すり鉢状に設けられた観客席は、必要な広さが異なるサッカー、ラグビー、陸上競技、クリケットの各競技に対応し、最前列の位置を前後に動かせる画期的な仕組みが取り入れられました。その仕組みは、観客席の一部を地下に収容し、前方の席を滑らせて後方に下げるというもので、この設置の変更は48時間で完了します。競技スペースが最も狭いサッカー・ラグビーモードから、最も広い陸上競技モードに変更すると、最前列の座席が約12m後退することになります。

 

 

この設計などを手掛けたアラップ社のアソシエイトダイレクター、クライブ・ルイス氏はその狙いを「観客が間近で観戦できるように」と解説します。さらに、23度の冷気が足元から送られる、エネルギー効率の高い空調システムも兼ね備えており、その複雑な設備システムに腐心したとのこと。クライブ氏は、現在、2020年開催予定の東京オリンピックのメイン会場となる、新国立競技場(新宿区霞ヶ丘町)の設計にも携わっています。

 

 

スポーツを愛する皆のために

一般の人々が日常的に利用できるパブリック・スペースとしての機能も。例えば、新国立競技場の円周を取り囲む「スポーツ・プロムナード」はその1つ。雨や太陽光をしのぐひさしがついた涼しい半屋外空間ではジョギングやサイクリングなどを自由に楽しめます。近隣で都市再開発庁(URA)による新たな住宅開発計画もあり、テオ氏は「新国立競技場までの動線は新たなアクティビティの場所になる」と、期待を込めて話しました。

 

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この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.260(2014年07月07日発行)」に掲載されたものです。
写真=石澤 由梨子

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