シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOP新旧の調和が生み出す美「シンガポール美術館」

熱帯綺羅

2014年11月3日

新旧の調和が生み出す美「シンガポール美術館」

スクリーンショット 2015-07-01 11.58.51

 

人や車が賑やかに行き交うブラスバサー・ロードの一角。ヨーロッパ風のクラシカルな外観が目を引く建物が静かに佇んでいます。カトリックの名門男子校、セント・ジョセフ学院として使われていた建物を修復し、1996年に開館したシンガポール美術館です。

 

3000万Sドルを投じて校舎を美術館に転用

 

スクリーンショット 2015-07-01 11.58.55セント・ジョセフ学院は、ラ・サール修道会の神父、ジャン=マリー・ブーレルによって1852年に設立されました。中央に位置する最も古い建物が1867年に完成。さらに、前方に緩やかなカーブを描いて延びる両翼、2階にラ・サール像が立つポーチ、建物奥のホールとチャペルなどが相次いで建てられました。
第二次世界大戦中には大英帝国軍の陸軍病院として使われ、前庭が臨時の墓地となったほか、日本占領時代には日本語学校として使用されたことも。
1945年、日本の降伏からわずか3週間後には授業が再開されます。1987年に現在のマルコム・ロードへと移転するまでの135年間に、この校舎から巣立った生徒は5万人以上。卒業生の中には、現大統領のトニー・タン氏をはじめとする著名人も数多く含まれています。
1992年に国の記念建造物に指定されるとともに、美術館への転用が決定。3,000万Sドルもの予算が投じられ、屋根瓦を一枚ずつ取り外して洗浄・修理するなど、大規模な修復工事が行われました。
現在では、シンガポールを含む東南アジア地域の現代美術を収集・展示する一大拠点となっています。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOP新旧の調和が生み出す美「シンガポール美術館」