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EP厳格化!採用相談室

2018年9月28日

National Jobs Bankへの求人掲載

 

そもそもJobs Bankとは?

Jobs Bankとは、2014年8月に開設されたシンガポール政府が運営している求人情報サイトです。シンガポール人に対して公平な雇用機会を与えるために、「Fair Consideration Framework」の一環で開始されたもので、一定の場合を除いて、EPの申請が必要な外国人を雇用する前には最低14日間このJobs Bankに求人広告を掲載し、まずはシンガポール人(PR保持者含む)でその求人に該当する人材がいるかどうか確認することを義務付けたものです。Jobs Bankに掲載されている求人情報は誰でも閲覧できますが、応募できるのはシンガポール人とPR保持者のみとなります。求人広告掲載は無料で、雇用主になる企業もしくは人材紹介会社が求人広告掲載を行うことも可能です。

求人広告掲載が必要な企業は?

2018年7月の改正後、従業員数が10名以上の企業で、月額給与15,000ドル未満の求人が求人広告掲載義務の対象範囲となりました。

求人広告掲載が免除される場合

EP申請前にJobs Bankへの求人広告掲載が免除される場合は下記のとおりです。
 1. 従業員が10名未満の会社 
 2. 月額給与15,000ドル以上のポジション
 3. 1ヶ月未満の短期間で終了する職務
 4. グループ会社間での専門職または管理職(ICTs*)異動の場合
しかしながら、求人広告掲載免除要件を満たした場合においても、Jobs Bankへの掲載を政府は推奨しています。
*ICTsとは?

Jobs Bankでの求人広告掲載の流れ

Jobs Bank初回企業登録ページ

詳細のユーザーガイドはこちらから閲覧可能です。

求人広告掲載時の注意

Jobs Bankに関わらず、求人広告を掲載する場合は、年齢、人種、国籍、宗教、性別または婚姻関係に関する希望を記載しないように求められていることに留意が必要です。求人条件に日本語などの特定言語を希望する場合は、必ずその言語が必要な理由を明記することが求められます。また、給与レンジの記載も必須ですが、あまりにも給与レンジが広すぎる(1.5~2倍以上の開き)記載は認められません。

MyCareerFuture.sgとは?

シンガポール政府は今年4月にMyCareerFuture.sgというシンガポール人向けの新たな職業ポータルサイトをリリースしており、こちらは機械学習などの技術を用いたより機能的なポータルサイトとなっています。現在はJobs Bankに求人広告掲載手続きをすると自動的にMyCareerFuture.sgに掲載されるようになっていますが、いずれは求人掲載手続きもJobs BankからMyCareerFuture.sgに置き換わる見込みです。

今回のまとめ

Jobs Bankへの求人広告掲載作業は、あくまでも採用活動の一部ではありますが、小さな記載ミスが及ぼす企業への影響は非常に大きいものとなります。採用をローカルの人事担当に任せている場合でも、マネジメントとして、掲載が正しくなされているかを定期的に確認されることをお勧めいたします。

 

シンガポールの人事労務・採用のご相談は、お気軽にパソナシンガポールまでお問い合わせください。

 


お話を伺ったのは…
Pasona Singapore Pte. Ltd.
General Manager / Sales & Marketing Division
森村 美咲さん

 

㈱パソナ入社後、派遣部門での法人営業、HRコンサルティング部門でソリューション提案営業を担当。2011年に来星、日系・外資系企業向けの採用・人事労務・アウトソーシングのサービスに携わる。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.338(2018年10月1日発行)」に掲載されたものです。

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