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Employer's Voice

2013年7月1日

海外トレーニーとしてのシンガポール滞在

第一生命保険株式会社 課長補佐 御書 正 業種:生命保険

私は第一生命の海外トレーニーとして、全く異なる業種の在星日系企業にて勤務しています。今回はEmployer’s VoiceならぬTrainee’s Voiceとして私なりの気付きを述べさせて頂きます。
多くの企業で導入されている海外トレーニー制度の主目的は海外事業を担当する人財の育成です。日本とは異なる言語・業務環境の中で海外におけるビジネス展開・海外拠点の運営等の手法を学び、海外展開に資する人財へ成長することを期待されています。

私自身はトレーニー先での業務を通し、海外拠点の効果的な運営やシンガポール人従業員との協働等、日本拠点では得難い経験を積んでいます。また、業務外の取組み等を自分で考え実行する必要があるため、自律性を高める良い機会となっています。
今回の赴任は私にとって初めての海外勤務であり、業務および日常生活を通して日々様々なことに気付かされています。
まず感じたことは私自身の実践的な会話力の乏しさです。社内外を問わず、自分の意図した内容を正確に伝え、事の軽重はありますが交渉事を進めることにまだまだ苦戦しています。語学力の問題もありますが、効果的な会話を行うためには異文化理解・交渉力等の様々なスキルを使いこなす必要があることを改めて認識させられました。 タクシー乗車中や街中での買い物等々、あらゆる場で鍛錬できることは有難い限りです。
また、同僚の方々をはじめシンガポールで活躍されている皆さんと交流させて頂く中で、グローバルの舞台で業務を推進していくためには①勝負する分野を確立し、②未知の状況を打破していくタフさを持ち、③ミッションを最後までやり遂げる意志を持つことが重要であると痛感しました。会社の名前でなく、自分自身が勝負できる能力を身に付けねばなりません。成長著しい東南アジアで勝負されている方が多い環境だからこそ明確に気付けたと考えています。
このような気付きは日本国内での勤務に通じる内容であり、自分の不明を恥じるばかりです。ただしトレーニーたる者、挫けている時間はありません(反省はします)。

海外展開の実務を学べ、自分に足りぬ能力を認識できる等、海外トレーニー制度は有用な人財育成方法と考えられます。トレーニーは様々な面で恵まれた立場であることを理解し活動する必要はありますが、シンガポール滞在から得られる効用を最大化できるよう、今後も何事にも前向きに取り組みたいと考えております。

在星トレーニーの皆さん、共に頑張りましょう!

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.237(2013年07月01日発行)」に掲載されたものです。

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