世界の著名シェフによるレストランが数々揃うマリーナベイサンズに、満を持してイギリス人スーパーセレブシェフ、ゴードン・ラムゼイが今年の6月に店を構えた。「ブレッドストリート・キッチン」は、ミシュラン星をいくつも獲得しているラムゼイのレストランコンセプトの中でも、ロンドンを彷彿とさせるようなロフト仕立てのモダンな内装にレトロ風なインテリア家具を効かせたカジュアルなスタイル。聖ポール大聖堂の床やシャンデリアを模したという粋なデザインも。
メニューは、ラムゼイ監修による新鮮な素材やスパイスを効かせたブリティシュ&ヨーロピアン料理。ロンドンっ子にも人気の正当派豚バラ肉のロースト、色鮮やかなグリーンピースのマッシュを添えたフィッシュ&チップス ($26)、ラム肉のシェパードパイ($38) のほか、タマリンドを効かせたフライドチキン($18) やアボカドやショウガを載せたシーバスのカルパッチョ($21) などアジアならではの味わいをフュージョンさせたここだけの一品も楽しめる。エグゼクティブシェフはスイス人でロンドンのブラッドストリート・キッチンの立ち上げにかかわったこともあるサブリナ・スティルハートさんで、妥協のない料理をテーブルに届けている。
「場所柄、ハイクラスのレストランが多いので、ラムゼイはあえて家族連れでもゆっくり食事が楽しめるようなコンセプトをここに提供しています。メニューも値段も安心して楽しんで頂けるはず。」と、フランス人のレストランマネジャー、ジョン・カティエールさん。子どもにはキッズ・メニューが印刷されて塗り絵やシェフ帽子がパックされた封筒の用意があり、食後にキッチン見学に招かれてアイスクリームを盛りつけて席に戻るというサービスも。大人もこちらのデザートをオーダーするのをお忘れなく。塩キャラメルソースが溶け出すチョコレートフォンダントのチョコチップミントアイスクリーム添え($20) やバルサミコ風味のストロベリーを添えたふわふわのチーズケーキ($18)などがおすすめだ。
レストランは、オープンキッチンを目の前にした席とプライベートダイニングのエリアがあるB1階席と、マリーナベイの眺めを存分に楽しめる1階席がある。1階席に併設されたバーには、オリジナルカクテル12種のほか、バーテンダーとの会話を楽しみながらお好みのカクテルをオーダーすることもできる。夕暮れ時、ここからの眺めとともにカクテルで癒されるというのもいい。
一流の料理を一緒に食べたい人とリラックスした雰囲気でいただく、そんな贅沢をリーズナブルに味わえる。シンガポールであまり見かけない懐の深いレストランだ。