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表紙の人

Vol.356

2020年3月25日

イルマス 純さん

JACリクルートメント Managing Director


 
 国際的な環境で育った経験を武器に、大学卒業後は得意の語学力を活かし、翻訳会社のコーディネーターの職に就く。次第に営業職の先輩達の姿を通して“営業”の面白さに気付き、新たな環境で営業の経験を積むべく化学樹脂メーカーへ転職する。30名程度の小さなメーカーではあったが、ものづくりのビジネスを一から学び、取引先を巻き込んだ商品提案や販売の実績を積み重ね、達成感を味わうことができたという。
 
 「もっと営業の高みを目指したい」と自身のステップアップを考え始めていた折、スカウトの機会を通じてJACリクルートメントへ転職。営業力には自信があったものの、入社当初は初めての経験ばかりで苦しむ時期もあったという。しかし、周囲の同僚や上司の惜しみないサポートのおかげで少しずつ実績を上げていくことができた。「人に恵まれた。周りの支えなしでは今の自分はない」と振り返り、常に感謝の心を忘れないようにしている。MDとなった今「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を大切にしている。
 
 シンガポールのユニークで変化の速いマーケットを前にし、「MDとして業界を引っ張っていけるような新たな視点が大切だ」と再認識したという。また、シンガポールではビジネスの話がアジア全体に及ぶことが多く、想像以上にスケールが大きいという印象を語った。そして、このような変化に対応していくには常に“一歩先”の未来を想像する事が重要との思いから、様々なジャンルの本を読んで、インプットする時間を欠かさない。
 
 プライベートでは、日本に一時帰国時はPTA活動として、小学校のドッジボール大会やキャンプの運営など地域社会との交流も大切にする。毎年の家族旅行の話になると口元がほころぶ姿が印象的だ。シンガポールでは、半年前から始めたゴルフの練習が、心身ともにリフレッシュできる貴重な時間になっている。
 
 目まぐるしく変化する経済状況において、人材の流動化が加速。新たなテクノロジーの発展に伴い、働き方が大きく変革していく未来が楽しみだという。「気負うことなくチャレンジを続けていきたい」と明るく気さくに語る姿に、シンガポールの未来を背負う覚悟を感じた。
 

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