無我夢中で働く毎日。経験と実績を積むにつれ、世界を見据えるようになる。 新しいことをやるなら今が勝負かもしれないと考えていた矢先、旧友に誘われて、2018年シンガポールを初めて訪れた。「ものすごく都会的で、いろんな人種と文 化が混じった、活気にあふれた街。アジアのハブから日本へ世界へ、いろんなこ とが発信できる可能性を感じた」と当時を振り返る。ブランド志向が強い、この国ならではのニーズだからこそ「世界中で探して見つけた良いもの、これ見よがしのブランドではなく、しっかりした作りのモノを是非紹介していきたい」。
多忙を極める毎日、ふと眺めるこの街のコントラストが好きだ、という。「チャイナタウンなど昔ながらの歴史的建造物のすぐ後ろに、ものすごい近代的な建物がある。その間に緑が生い茂っているこの街の美しさ。日本にもヨーロッパにもない不思議な光景に見とれている」。
「努力は夢中に勝てない」。今は毎日が全力疾走だが「どんなことも、忙しくても辛くても痛くても前向きに考える」という。「“世界一かっこいいと言われるお店”にするために、ブランドの販路をもっと広げてビジネスを大きくしていきたい。東南アジアのファッション・シーンが盛り上がっていくよう、いろいろ仕掛けていく」と大きな目を輝かせる。“ファッショニスタ”の挑戦は始まったばかりだ。