競馬の仕事に就きたいと思ったきっかけは、小学生のときに見たオグリキャップのドキュメンタリー番組に感動したこと。騎手を目指すようになったものの、日本では身長150センチメートル以下という条件があったため、身長制限のない豪州に渡ることを決意した。競馬学校で学ぶうちに調教を専門にする騎手「トラックライダー」という仕事があることを知り、現在のキャリアにつながっている。
現在の職場では、馬場が開くのは朝6時から10時のみ。1頭あたり15分ほど乗り慣らしを行い、てきぱきと仕事をこなしていく。事務も兼任しており多忙な日々を送っている。仕事で大きな怪我もした飯塚さんだが、それでも自分の育てた馬がレースで勝ったときの達成感は何物にも代えがたいと話す。「今の職場には、中華系やマレー系のほか、豪州やニュージーランドから来ている人もいます。さまざまな人種・国籍の人が、レースで勝つという1つの目標に向かって一丸となって努力できる、そんな仕事はなかなかないと思います」と笑顔を見せる。
休日はスポーツを楽しんだり、猫と遊んだりして身体を休める。今後については、「調教師や馬主が連れてきてくれた馬を育て、シンガポールを拠点にいろいろな海外のレースに挑戦したい」と話す。さらには「良い馬を育てて日本の馬主に当地への関心を持ってもらうことで、シンガポールと日本の架け橋になりたい」と志を語ってくれた。
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