シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第2回 スタートアップにおける現地人材確保

アジア人事課題解決

2018年7月30日

第2回 スタートアップにおける現地人材確保

 

Doog社は、車輪型自動追従運搬ロボットの技術力で最先端を走る筑波大学発のベンチャー企業。機動力に優れたロボット台車は物流現場などで作業効率と安全性の劇的な向上に貢献している。シンガポールでは東南アジア、世界市場を見据え販路拡大に取り組んでいる。現在、「サウザー(THOUZER)」がチャンギ国際空港などで導入されており、人間に追従して荷物を運ぶその柔軟な動きは空港利用者の注目も集めている。

 

 

 

廣川さんは海外在住25年以上で、メーカーや経営コンサルティング企業で経営企画、海外事業戦略に携わり、アジア・パシフィック地域の統括責任者などを務めてきた海外進出のスペシャリスト。「立ち上げはスタートダッシュが大事。4、5人のスタッフが10人分くらいの実力を発揮できるチームづくりを意識した。採用にあたっては、技術的なことを理解する能力、当社技術を使いこなす能力はもちろんだが、日本の企業文化との相性やチームワークへの適性も重視した」とのこと。

 

今回採用活動では、初の海外拠点ということもあり、当初は書類選考や面接を多数回重ねるなど会社全体が慎重になったが、“親分肌の”エンジニアを採用できてからはスムーズに進んだという。「部下を育てながら組織を大きくするタイプなので、当社の状況にピッタリの人材でした。そして、働き始めていた彼が会社の実力や将来性、働きやすさを候補者に説明した。これは説得力がありましたね」。採用した3人は英語だけでなく中国語も堪能。「理想的なチームになりました。周辺地域への展開でもすごい戦力になりますよ」と笑顔を見せる。

 

 

勤める企業へのブランド志向がとても強いシンガポールでは、中小企業が優秀な現地人材を確保するのは容易ではありません。一方、ロボットに限らず新しい技術への関心は非常に高いといえます。人材採用の際、「求める候補者の希望」と「自社の魅力」にギャップがないかを今一度確認し、一方通行ではなく、双方の相互理解を深め、「両者が求めるもの」のギャップを軽減していくことが成功のカギとなります。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.336(2018年8月1日発行)」に掲載されたものです。

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