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最終回  女性脳の激怒のツボ

「言ってくれればやったのに」は、禁句

忙しく目の前を動き回っている女性脳社員に、男性脳の同僚は、女性脳社員が手伝ってほしいと思っていることに気づかないことがあります。そして、その仕事が終わるころ、「もう、なんでこんな急な仕事を一人でやらなきゃいけないの?」と愚痴る女性脳社員に、相手を思いやる優しい気持ちで「言ってくれればやったのに」と言ったら、激怒された!こんなご経験はありませんか?

 

「言ってくれればやったのに」という発言は、常に察する能力を使って「言わなくてもわかる」ようにしている女性脳をムカつかせます。

 

女性脳は、自分にできることは相手にもできるだろうと思っていますので、男性脳も察してくれると期待しています。ですから、忙しいのを見て「手伝ってほしいだろうな」と察しているのに、手伝うどころか、「言ってくれればやったのに」と言うのは、わかっているのに手伝わない嫌がらせなのだと感じます。女性脳の中では「言ってくれればやったのに」は、「言わなければわからないよ」へと察することを放棄した言葉に変換され、そのうえ、「手伝って」と言わない女性脳のほうが悪い、と責めている言葉だと受け止められてしまいます。どんな事情があっても「言ってくれればやったのに」と言ってはいけません。では、何も言わなければいいのか、というと、それも女性脳をムカつかせるので、代わりに「気が付かなくてごめん!」と言ってください。これを言うと、わりと素直に「えっ、気が付かなかったんだ。それならしかたないね」と女性脳は機嫌を直します。

 

女性脳の「私の仕事はこんなに大変!」という発言を真に受けてすぐに解決してはいけない

「仕事が大変で困っているのなら」と、それを解決してあげるのは、喜ばれるどころか、恨みを買う場合があります。いきなり他人にその仕事を振ったりする解決策は、この発言をした人の望むことではないからです。「そんなに大変なのか。それなら新人の○○さんに引き継いで」と言ったら、会社を辞めると騒がれた、なんていうこともあります。

 

「私の仕事はこんなに大変!」と言うのは、自分がしている仕事の重要性を、他の人が理解せず、低く見積もっていると感じた時なのです。よって、この発言の対応は、その仕事の大変さをねぎらい、「これだけのことは、あなたでないとできない」「大変だけど、君だから任せられる」などと本人とその仕事に重要性を認めることです。

 

次に、「続けるにあたって、何か具体的に困っていることや、改善したほうがいいと気づいていることがあったら、教えてほしい」などの質問をして、今後のその仕事について話し合うことが必要です。その結果、全く仕事の内容が変わらなくても、女性脳の満足度は上がり、仕事に対してのモチベーションが上がります

 

女性脳が仕事で具体的に困っている事で相談してきたとき、「やる気があればなんとかなる」「あなたならできる」などと激励するだけで片付けない

 「○○の仕事の××の部分はどのようにしたら良いでしょうか?」などの具体的な相談を女性脳部下がしてきたら、やり方がわかるようにアドバイスしてください。男性脳にとって常識だと思うことや誰でもできると思うことが女性脳には未知の場合があるので、具体的事例を示すなどして、できるように指導する必要があるのです。また、子育てに関わることなど仕事に支障が出そうな場合の相談でアドバイスができないときは、社内で対応できる人に代わりに応えてもらいましょう。
 「やる気があればできる」というのは、相談しに来た本人に責任を押し付けることになるので、「相談しただけ無駄だった!」「親身になってくれない」などと女性脳をイラつかせます。それが続くと、あなたや、会社に対する根深い不信感となってしまいますので、むやみな激励は禁物です。