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第11回 米国株の売り注文

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昨年12月21日に購入した、Allison Transmission Holdings, Inc.(ALSN、生活必需品(Consumer Staples)セクター)5株と、FCB Financial Holdings, Inc(FCB、金融(Financial)セクター)7株について、今回は売り注文を実行することになりました。

 

2018年2月初め、売り注文を実行

三方:現在保有しているALSN、FCBの2銘柄について株価の値動きをチャートで見てみると、ALSNは購入時がUSD43.12で、1月以降はUSD44~45付近での小刻みな動きが続いています。FCBは購入時がUSD51.70で、1月上旬まではほぼ横ばいでしたが、その後USD55付近に上昇し、USD55~56で推移していますね。

 

AsiaX:ニュースでは米国の株価指数、特にNYダウ平均株価が年明け早々にUSD2万5,000を超えて、1月下旬にはUSD2万6,600ぐらいまで達するなど、昨年末よりもさらに急激に上がってましたよね。でも、この2銘柄の上がり方はかなりおとなしいですね。

 

三方:ダウ平均とほぼ同じ値動きをしていた銘柄もあるにはありましたが、急激に上がれば急激に下がるものです。ALSN、FCBともに、それ以前の値動きは横ばいで、上昇トレンドに入るタイミングを捉えたものでした。つまり、まだこれから上がる余地があるということ、そして、それまで急激に上がりすぎていたわけではないので、急な調整が入った場合でも下げが少ないと予想していました。

 

AsiaX:今回はこの2銘柄を売るんですね。

 

三方:長期ならこのままホールドして、この後反転してさらなる上昇が起きるのを待ちますが、今回は短期的に利益を確定してみましょう。

 

AsiaX:今回の売りも「成り行き」で良いんでしょうか?

 

三方:はい。取引画面上では”Market”を選択してください。

 

AsiaX:では、前回初めてだった買い注文に続いての初の売り注文、やってみますね。

 

数日後、売り注文の結果は?

三方:ALSNとFCBの売り注文はいかがでしたか?

 

AsiaX:手続き自体は、買いとほぼ同じでしたので特に問題ありませんでした。
ただ、売り注文の内容を入れて送信する画面(右ページの図参照)で、なぜか”Submit”のボタンを押しても何も起きなくて、その次の画面に移れなかったんです。それが2月1日で、結局、違うブラウザを使って2月6日に注文をやり直したらうまく行きました。どちらも銀行の推奨ブラウザだったんですが……。

 

三方:オンライン取引ではまれにそういった技術的な問題に遭遇することもあるので、ブラウザが複数利用できる環境にしておくとより安心ですね。また、ブラウザのアップデートもこまめに適用しておいた方が良いでしょう。

 

AsiaX:今回、2月2日、5日と2営業日連続で株価指数の大幅な下落がニュースになって、「年初からの利益がほぼ全部吹き飛んだ」なんてコメントも聞きました。ALSNやFCBの株価は大きく動いていないことを確認していたんですが、やっぱり世間的にザワついているのをテレビなどで見ると、落ち着かない気持ちになってしまいますね。

 

三方:そのようなニュースを見ると、まるでこの世の終わりかのように大きく不安を煽られている気がしますよね。しかし、そういったニュースに心を振り回されて投資していたのではいつまでも利益を出すことはできません。投資の結果は、ある程度技術を学ぶと、技術よりもメンタルの影響が大きくなってきます。上がりすぎればいつかは下がるのは自明の理ですし、「年初からの利益」といっても、2018年が明けてまだ1ヵ月ちょっとです。エントリー時に損切りラインを決め、リスク管理ができていれば問題ありません。利益を出している投資上級者でも、勝率40%程度ですから。

 

AsiaX:一つ一つの取引ではなく、トータルで利益を出せるように考えることが大事ですね。ちなみに今回の売却時の株価は、ALSNがUSD41.78、FCBがUSD52.00で、手数料(取引1回あたりUSD10.71、スタンダードチャータード銀行の場合)を含めると少し損が出た形になりました。

 

三方:2/1にシステムの問題がなければALSN、FCBとも一応利益を出せていましたので、残念でしたね。そして不運にも久々の暴落も重なってしまいました。でも今回のトレードで雰囲気は少し掴めたかと思います。授業料を払ったと思って、これからも頑張ってくださいね。

 

AsiaX:はい、やはり実際に売買の取引をやってみるとよく分かりますね。長期的に利益が出る投資ができるように、さらに勉強したいと思います!

 

 

今回のまとめ

◆ 株価指数の急変に対する過剰反応にも冷静な対応を

2月2日以降、NYダウ平均株価の急落に伴って日本やヨーロッパ、アジア各国の市場でも株価指数が軒並み大幅に下落し、一部でパニック的な売りもあったようです。投資に関する知識や技術をしっかり身に付けて、冷静に対応する必要があります。

 

◆ 米国株の売買単位は1株

日本株の売買単位はかつて1株~1000株まで8種類ありましたが、今年10月までに100株単位に統一されます。一方、米国株の売買単位は1株。日本株と米国株の違いとして覚えておくと良いでしょう。