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DIGITAL MARKETING THINK TANK PTE. LTD. 成功事例を反映させながら、進化するウェブ解析ツールでサイトの売上増を狙う

オリジナルのサイト解析ツールで定期エントリー率アップに貢献

ウェブのコンサルティング事業を中心として1995年に福岡で創業し、2017年で24期目を迎えるペンシル。2002年に東京オフィスを開設したのち、2016年に台湾、2017年にシンガポール、フィリピンと、海外オフィスも開設した。ターゲットとするのは、ウェブ上で閲覧者からの申し込みや注文を受け付ける(=エントリーがある)サイトを運営する企業で、多くは化粧品や健康食品などのリピート型商材を扱っている。同社のミッションは、彼らのエントリー数の最大化を図ること。

 

DIGITAL MARKETING THINK TANK PTE. LTD. Managing Director 倉橋 美佳 氏

もともとはコンサルティング・サービスのみを提供していたが、現在ではサイトの構築および広告を含めた運用、マーケティングシステムの開発・分析など、ウェブに関する全般的な支援を一貫して行うようにサービス領域を広げている。特徴となるのは「成功シート」と「スマートチーター」と呼ばれる、同社オリジナルの分析ノウハウやツール。成功シートとは、インターネットの利用者がサイトを訪れてから申し込みを完了するまでを14のステップ(「ページのコンセプト」や「プロモーションの内容」など)にまとめたもので、クライアントが売り上げをアップさせたいと思った時、その成功シートと照合し、どの項目が弱いのかを分析し、解析していく。この分析を行うためのシステムがスマートチーターで、アクセス解析や広告効果測定など、さまざまな分析を同じアルゴリズムで解析できる。

例えば出版社の「デアゴスティーニ・ジャパン」では成功シートとスマートチーターを活用したことにより、ユーザーがサイト内のどの箇所で手が停まり、詰まってしまっているかが判明したため、導線改善を行い、1ヵ月で定期エントリー率(サイト訪問者が定期購入専用カートから商品を購入する確率)が3.3倍アップしたのだとか。「弊社では成功事例を作っていくことを重視しています。そこで培ったノウハウを体系化することでより深い分析ができるようになり、それを他のクライアントにも適用させていくのです」と代表の倉橋さんは話す。各事例での結果を解析ツールに反映させて都度ツールのバージョンアップを図っているため、事例の増加に伴い、ツールの精度は年々高まっているという。

 

日本で培ったノウハウを用いて海外のウェブマーケティング業界に挑む

台湾でも支援企業のメディアレーション(広告費用対効果)アップに貢献できたことから、東南アジア諸国への事業拡大の中心とすべく、今年5月にシンガポール現地法人を設立した。日本で培ったノウハウをどうローカライズさせるかが鍵だと言う。「ウェブマーケターの精鋭が揃うシンガポールで、いかに独自性を発揮できるかがポイント。人がウェブと接触する機会は、生活習慣によって変わります。通勤に使うのは電車か車か、週末は何をして過ごすのか、メディアは何を使っているのかなど、分析のための変数をスマートチーターに多数用意しているので、多国籍な人々が集まる当地においても、それらを使って弊社の優位性を明確にしながら、地道に実績を積んでいきたいです。そのためにも現地採用を視野に入れています」。日本とローカルのスタッフを組み合わせ、より深い視点での分析を目指す。

 

会社プロフィール
成功事例を反映させて精度を高めた「成功シート」とウェブ解析ツール「スマートチーター」を用い、サイトの定期エントリー率を上げる。
DIGITAL MARKETING THINK TANK PTE. LTD.
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