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日本クオリティのアミューズメント施設をベトナム、カンボジアで展開

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自動車や電化製品から、マンガやアニメ、そして和食を含む文化まで、あらゆる「日本」が海外の人々に受け入れられ、人気を博している。こうした日本のモノである「ハード」と、カルチャーすなわち「ソフト」が一体となったスポットといえるのが、ゲームセンターではないだろうか。日本のゲームセンターは外国人にも人気だ。Dream Games Singaporeは、東南アジアでジャパニーズ・クオリティのゲームセンターなどのアミューズメント施設の開発と運営を手がける。同社ダイレクターでCFOの小澤直道さんは、日本基準のアミューズメント施設の特長としてサービスとホスピタリティを挙げる。

 

「海外のゲームセンターは、単にゲーム機が置いてある場所。ゲーム機が故障していても放置されていることが珍しくありません。一方、日本のゲームセンターにはちゃんと接客し、ゲームの説明ができる従業員がいる。エンジニアを置き、ゲーム機のメンテナンスもきちんと行われています。また、ゲームのイベントを開催したり、ゲーム好きな人たちの交流の場を設けたりして、ゲームから広がる楽しみを発信しています」。

 

DreamGames社は現在、ベトナムとカンボジアに昨年オープンしたイオンモールでアミューズメント複合施設を運営している。

 

「昨年1月にオープンしたベトナム・ホーチミン市のイオンモール1号店にはゲームセンターとボウリング場、近郊のビンズオン省に昨年11月に開店したイオンモール2号店ではゲームセンター、ボウリング場、釣堀を置いています。カンボジア・プノンペンではゲームセンターとカラオケを運営しています。ベトナムの首都ハノイに今年10月にオープンするイオンモールにも出店予定です」。

 

言葉の壁がないエンターテインメント。新興国でスタンダードとなる

同社のアミューズメント施設は、若者と家族連れをターゲットとし、イオンモールの中でも非常に人気があるテナントとなっているという。

 

「ダンスゲーム機のメーカーから依頼されてイベントを行ったところ、大変盛況でした。現地の言語で書いた遊び方の説明書はありますが、基本的にゲームは言葉のいらないエンターテインメント。見てすぐ遊べる、子どもでもわかりやすいゲームが人気です。その点でいうと、日本のゲームは高度でやや難しいものが多いかもしれません。大人もメダルを集めて景品がもらえるゲームを楽しんでいます」。

 

当初はバンコクやシンガポールでの出店も検討したが、すでに多くのショッピングモールがあり、競争が激しいと思われたことから、ベトナムとカンボジアを選んだという。

 

「ベトナムやカンボジアはまだショッピングモールが少ないので、人が集中してにぎわうこと、そして自分たちがアミューズメント施設のスタンダードになれることが魅力でした。今後はさらに多様な日本のエンターテインメント、例えばネットカフェやスポーツ施設なども手がけていきたい。他国への展開も考えています。シンガポールに会社を設立したのは東南アジアの経済の中心地であることが一番の理由。また、当社の最大の目標、それはシンガポール取引所への上場です」。