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企業IT・システム相談

2012年8月20日

Q.シンガポールでは、将来の人材確保の点で不確定要素が増えている。人件費も増加傾向が続いている。ITシステム導入により省力化を進めようと考えているが、どのような点に注意が必要か?

ITシステム導入による省力化

システムを導入したが、かえって人手がかかるようになってしまったというような話は良くある。高額のサーバー、周辺機器、高機能パッケージソフト。日本の地方自治体でよく見られる箱物を連想させる。

 

最近ではクラウドと言ったような流行語に便乗し、以前売れなかったWebベースのパッケージソフトをクラウドシステムだと称して販売しているところもある。注意を怠ればお金だけがどんどん出ていく。本当に業務を改善して省力化を行うには、手間と時間が必要だ。ITに詳しいのみでなく、顧客の業務についても理解できるエンジニアも必要不可欠だ。

 

システム導入を成功させるポイントをまとめてみよう。

  1. ITシステム導入の前に業務を見直す
    これまでの経験からすると、どんなITシステムを導入してもうまくいく会社と、どんなに素晴らしいITシステムを入れてもうまくいかない会社がある。うまくいく会社では、日常の業務改善および業務の標準化プロセスが確立されている。通常、我々は数ヵ月かけて業務プロセスの洗い出し、改善、標準化を行う。パッケージソフトに無理やり業務プロセスを合わせるというやり方もあるが、業務現場が混乱することも少なく無い。
  2. 予算の決定と投資効果の見積もり
    ITシステムの構築は、家を建てるのに似ている。同様な機能を持つシステムでも超豪邸からバラック建てまで、費用の幅が大きい。あの手、この手で販売単価を高め、大きな利潤を狙うベンダーもある。 信頼できるITベンダーを選ぶことが重要だ。見積内容に疑問を感じる場合は、別のサプライヤにセカンドオピニオンを求めると良いだろう。最初の見積の半額以下になるケースもある。
  3. システム構成の見極め
    自社の業務、運営手法に合ったシステムを選ぶのは勿論、会社の成長や社会の変化に合わせて、進化できるシステムを考えることが重要。システムにはいくつかのパターンがある。

    • パッケージソフトの導入
    • パッケージソフトをカスタマイズ
    • カスタムソフトカスタムソフト開発にはコストが掛かると思われているが、ソフト開発技術の進歩は脅威的だ。意外に安くできるケースもあり、自由度も高い。いずれの場合でも、経営者を除いて、会社がCPFを支払っているローカルスタッフが3名以上であれば、Productivity & Innovation Creditと呼ばれるスキームを利用でき、最大6割の補助が受けられる。
  4. 人材採用の注意点
    IT活用能力の高い人材を採用すべきだ。業務の生産性が数倍になる場合も多い。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.218(2012年08月20日発行)」に掲載されたものです。
取材協力=Huminte Pte Ltd 川田 康廣
本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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