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2008年4月7日

Q.Windows VistaからWindows XPへのアップグレード?! Windows XPへのダウングレードCDは何のため?

Windows XPへのダウングレードCDは何のため?

私がVistaを使い始めたのは去年の9月。しばらくはフリーズする等のトラブルが月1~2回起きていた。度重なるアップデートの結果、現時点ではトラブルはほとんど起こらない。安定性についてはXPと同程度のレベルに達したと思われる。Vista SP1の値下げも発表された。業務で使用する上でも特に問題は無いだろう。使用しているプリンタ等の周辺機器、業務用アプリケーションソフトがVistaに対応していることを確認しておく必要はあるが。

 

ソフト開発用に使用するMS Visual Studioの新版が出た。これを機会に愛機Panasonic Let’s Note CF-Y7のハードディスクを容量の大きいものに交換することにした。 現在、Panasonicでは、Windows XPへのダウングレードCDを付けてLet’s Noteを販売している。なぜ、そんなことをするのだろうか。そこで、新しいハードディスクに試しにWindows XPをインストールしてみることにした。私が購入した際はダウングレード用CDは付いていなかったので、すべてマニュアルでインストールしなければならない。必要なデバイスドライバ(Let’s Note特有のハードウェアを動かすためのソフト)のダウンロード、使用するソフトウェアのセットアップ、セキュリティアップデートなど丸2日を要する作業となった。

 

XPにして画面表示はちょっと寂しくなった。Vistaではしょっちゅう耳障りなうなり声を上げていた冷却ファンが通常の使用中はほとんど音を立てない。動きもスムーズだ。Vistaでエラーが出ていたプログラムも当然ながら正常に動作する。XPに戻して不都合になった点は何も見つからない。ワイヤレスLANもXPではよりスムーズに接続できる。取り忘れたデータがあり、何度かVistaのディスクに戻して使用した。Vistaで使った後のディスクはかなり熱くなっている。Vistaは、プロセッサにもディスクにも大きな負担をかけているようだ。これらのことからXPにするとバッテリーの駆動時間が長くなることが予想される。レノボThinkPad X300の紹介記事の中に次のような記述がある。
「バッテリー駆動時間(3.2時間~8.2時間、Windows XP Professionalでは10時間超)」

 

拡張バッテリーを装着した状態で、カタログ値で駆動時間が2時間近く延びる。実駆動時間がその半分としても1時間近く延びることになる。まさかそんなにと思っていたが、結果はXP恐るべし。Let’s Noteではエコモードというモードがあり、これをONにしているとバッテリーの充電が80%で止まる。80%まで充電し、残り5%で自動的に休止状態になるまで、Vistaではせいぜい3時間程度だったがXPでは4時間を超えた!

 

知人いわく、「それはダウングレートではなく、XPへのアップグレードだ。」

 

性能の点から見れば確かにそう言える。高性能のデスクトップPCを使用しているユーザならWindows Vistaもよいだろう。しかし、ノート型PCで、バッテリーを使って仕事をする機会が多いユーザは、XPへのダウングレードも一考の価値はある。念のため別のハードディスクを用意して、そちらへXPをインストールすると良いだろう。気に入らなければ簡単に元に戻せる(ハードディスクの交換が容易な機種の場合)。

 

日系企業にとって、Windows Vistaの最も有用な機能は言語切替機能だ。同じPCをローカルスタッフでも、日本人でも使用できる。残念ながらこの機能はVista Businessでは利用できない。利用できるのはVista EnterpriseとVista Ultimateだけだ。Microsoftのようなスーパー企業がなぜこんなケチくさいことをするのか理解に苦しむ。最新のMacOS Leopardではすべて言語切替が可能だ。

 

この記事を書いている時点でVista SP1はまだ一般にはリリースされていない。我々ディベロッパーには先行してリリースされる。私の手元にもVista SP1正式リリース版がある。それよりも近々リリースされるXP SP3が楽しみだ。パフォーマンスが10%向上すると言われている。MicrosoftもVistaの性能向上・省電力化に努力するとは思われるが、私はVistaにする必要性は感じない。

尚、現時点でWindows Vista SP1にアップグレードした場合、デバイスドライバの一部が動かなくなるということが判明している。問題が起きたデバイスドライバを再インストールすればよいとのことだ。富士通の「Fujitsu Shock Sensor」はVista SP1用のアップデートが必要だ。

 

MicrosoftではWindows 7と呼ばれるVista後継OSの開発も3年後のリリースを目指して進められている。景気も減速気味だし、Windows 7までXPで通すのも1つの選択肢だ。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.119(2008年04月07日発行)」に掲載されたものです。
取材協力=ヒューミント 川田康廣
本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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