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企業IT・システム相談

2005年10月17日

Q.ERP導入の失敗のパターンを教えてください

ERP導入の失敗のパターン

簡単に成功とか失敗とかいうが、何をもって判断するのかは、あまり明確ではありませんが、ERP導入においてよく発生する典型的な危機についていくつか回答します。

 

ERPの狙いがはっきりせず不要論噴出

現在の自社独自の業務プロセスとERPのもつ標準的な業務プロセスとのギャップの議論は避けて通れず、必ず直面する課題の1つです。自社独自の業務プロセスが実現できないのであれば、ERPパッケージは使えないという意見が必ず出てきます。このような業務プロセス議論は、価値観や考え方によって結論が違ってくるものであり、この価値観や考え方がいつまでもバラバラだといつまでも議論が収拾されません。このようなことを防ぐためにも、ERP導入決定という方向性を出した段階で、トップマネジメントの指針を明確にし、文書に示しておくことが必要です。

 

導入プロジェクトには業務部門とシステム部門の両方の協力が必要

ERP導入は全社的なプロジェクトである。システム構築だから情報システム部門中心で作業が進んでいても、局面ごとに業務部門による確認は必要です。これを怠った場合は、出来上がったシステムが利用されないという最も無駄なことが起きることがあります。必ず業務部門による要件の確認作業が必要となります。業務部門が忙しいからといっても、最低限の確認作業を怠ってはなりません。ERPプロジェクトでは、業務部門とシステム部門の両方の協力なしではうまく進みません。

 

研修が不十分で新業務に現場が対応できず混乱に

業務の現場では、恒常的な忙しさからプロジェクトに時間がとれないことも少なくありません。しかし、ERPの導入では業務プロセスが変更されるために、とくに業務の現場に対する研修を十分に実施しておかないと本番稼動後に大混乱する可能性があります。また、業務の繁忙期を避けた研修スケジュール計画も必要となり、決めた研修日程には、必ず対象者全員の参加となるように進めましょう。

 

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※ERP (Enterprise Resource Planning) :会計、販売、購買、物流、生産、人事といった企業の基幹業務をカバーし、それぞれの業務間情報をリアルタイムに連携して統合・共有化したパッケージシステム。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.061(2005年10月17日発行)」に掲載されたものです。
取材協力=ASIAN PARTNERS
本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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