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健康相談

2007年11月19日

Q.公園で遊んでいた自分の子どもが鼻血を出したので上を向くように言ったら、上を向かせるのは良くないと他のお母さんが教えてくださいました。本当はどう対処するのが一番良いのでしょうか?

鼻出血の対処方法

鼻出血は小児から高齢者まで頻度の高い救急疾患の一つです。鼻いじりをする小児に多く、一般に予後は良く、受診時には止血されていることもよくあります。ただし、鼻出血は出血傾向を示す疾患の初発症状として現れることもあるので、頻回に鼻出血があるようであれば、血液凝固能のチェックはされたほうが良いでしょう。また、鼻出血には、静脈性のものと動脈性のものとがあり、動脈性のものは小児より高齢者に多く見られます。動脈性の鼻出血では、止血に難渋する場合もあります。

 

さて、皆さんは鼻出血を止血するにはどの様にすればよいかご存知ですか?顔を上に向けて首筋を後ろから空手チョップでトントンたたいたりしていませんか?首筋をトントンたたくことは、全く無意味ですし、顔を上に向かせると鼻血が喉をつたって食道から胃へと流れて、胸やけや吐き気が起こります。また血液が胃液と反応し血圧を上昇させる物質に変化し、さらに鼻出血を助長させる結果となります。

 

それでは、鼻出血があった場合どの様に対処すればよいのでしょうか?まずはあせらないことが大事です。大量に出血を起こすと血圧が下がりショックを起こすこともまれにはありますが、鼻出血で死に至ることは殆ど無いので落ち着いて対処しましょう。衣服をゆるめ、楽にして座る。もしくはすこし寄りかかり、顔をやや下に向けるのが良いでしょう。寝る場合でも、頭は高くし顔は横に向けましょう。血液を飲み込むと嘔吐したり、血圧が上昇したりするので、喉に流れ込む血液は口から吐き出すようにしましょう。

 

出血の勢いを止めるには、親指の頭くらいの大きさの綿花もしくはティッシュを用意し出血している鼻腔に挿入します。さらにしばらく(できれば5分間以上)鼻をつまむか、出血している鼻の方を横から圧迫します。その時に止血のために挿入した綿球に血液が充満し、滴下してきても取り替えてはいけません。せっかくふさがりかけた傷の血栓がとれて弱まりかけていた出血がぶりかえしてしまいます。鼻腔の外の綿花やティッシュだけ交換して下さい。特に小児の鼻出血の多くは鼻腔の入り口近くの、血管の密集した部位(キーセルバッハ部位)からのもので、この方法で簡単に止血できることがほとんどです。また濡れタオルを前頭部や、うなじに当てると気持ちも落ち着くようです。

 

医療機関では鼻出血の止血の方法として、末梢血管の収縮作用のある薬液を含ませた綿球を出血している鼻腔内に詰めて圧迫する方法がよく行われます。また、設備のある所では、出血している血管を凝固させ止血することもあります。

 

再出血を防ぐためにも止血後、鼻の中にある血のかたまり(ゼラチン状になったもの)を無理に取らないようにし、鼻を強くかんだり、いじるなどして鼻腔の粘膜を刺激しないようにしましょう。

 

止血が困難で病院に行かれる場合は、鼻出血が始まった時間、出血している時間の長さ、おおまかな出血量(コップ一杯くらい等)、出血の状況(時々、ずっと出ている等)、できれば血圧、病気の既往や服用中の薬(特に出血傾向を来たす薬剤の有無)などをすぐに伝えられるようにしましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.110(2007年11月19日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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