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健康相談

2006年6月5日

Q.急性腰痛症(いわゆるギックリ腰)の対処法は痛みがおさまるまで安静にするしかない、というのは誤りであると聞きました。本当でしょうか?

急性腰痛症

成人の約80%がある時点で腰痛に悩むといわれており、医療機関を受診する理由として腰痛(急性・慢性含め)はかぜに次いで2番目に多いともされています。ギックリ腰のことをドイツ語では「Hexen-schuss」といい、「Hexen」は魔女「schuss」は「突く」という意味で、ギックリ腰とは「突然魔女に突き刺されたように起こる腰痛」ということになります。それ程の痛みを伴う症状ということでしょう。

 

ギックリ腰の原因は様々ですが、通常は20~40歳代の健康な人が、特に重い物を持ち上げたり、腰をひねる動作、同一姿勢を長期間維持した時などに発症します。しかし、明らかな誘因を認めない場合も少なくありません。腰痛だけでなく、下肢のしびれ・排尿障害などを伴う場合には単なるギックリ腰ではない可能性もあるため注意が必要です。

 

ギックリ腰を発症した時にみなさんはこれまでどのように対処してきたでしょうか?数年前まではギックリ腰の時は、じっと安静にして痛みが引いていくのを待つという治療法がとられていました。しかし現在では、長い安静期間は関節のこわばり、筋肉量の減少を生じさせるために、日常生活への回復や痛みの改善が遅れるとの報告が相次ぎ、有害とされています。発症早期から活動性を維持するように助言した場合は、2日間ベッドで休むよう助言した場合と比べて回復期間が短かったとの報告もあります。痛みに対しては鎮痛薬、カイロプラクティック療法が最も安全に腰痛を緩和できるとされている反面、牽引、マッサージ、鍼灸などは効果が不明とされています。

 

現在勧められている治療法は、安静は2日以内に留め、発症早期から鎮痛薬を使用しつつ、できる範囲内で活動的でありつづけ(早期離床)、カイロプラクティック療法などを受ける事が回復への近道と考えられています。また、ギックリ腰発症時に患部を温めたり、温湿布を使用することは、血流増加を起すために痛みが増強すると考えられますので、控えた方が良いでしょう。腰痛を主訴に来院する患者さんで、内臓に痛みの原因があるのではないかと心配する方もいますが、動作と関係する痛み(ひねったり、曲げると痛む)の場合には内蔵に痛みの原因があることは稀と考えられています。また、1か月以上続く腰痛、夜間安静時に痛みがある場合は重篤な病気が隠れている場合がありますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.075(2006年06月05日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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