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先頃、就労ビザの発給基準の厳格化が発表されましたが、その詳細について教えてください。

政府は、外国人により就労機会が奪われているという国民の不満に対処するため、2010年7月および2012年1月より外国人労働者税(Foreign Worker Levy)を引き上げる等の措置を講じてきましたが、エンプロイメントパス(EP)およびSパスの給与基準についても2011年7月に続き2012年1月より更に引き上げられることとなりました。

 

パスの種類 対象職種 給与基準 その他の要件
2011年
6月30日まで
2011年
7月1日より
2012年
1月1日より
EPP1 専門職者
専門職
管理職
幹部職
特殊技能職
S$7,000以上 S$8,000以上 S$8,000以上
P2 S$3,500以上 S$4,000以上 S$4,500以上 認定される大学の学士以上の学位
Q1 S$2,500以上 S$2,800以上 S$3,000以上 認定される大学の学士以上の学位またはそれに代わる技能や職歴(関連業務にて5年以上)
Sパス 中級技能職者 S$1,800以上 S$2,000以上 S$2,000以上
短期大学士、準学士、専門士以上の資格または1年以上の全日制課程修了を要する技能検定資格
職種(専門職、特殊技能職、技術職等)
関連業務における就労年数

 

給与基準は、月額固定給(Fixed Monthly Salary)の金額とされており、本人の業績等に関係なく決められた金額で毎月支払われる賃金の合計額を指します。従って、以下のような支払いは、月額固定給には含めません。

 

 

パスの申請および更新時には月額基本給(Basic Monthly Salary)についても申告しなければなりませんが、これは、上記の月額固定給から諸手当を除き、基本給として毎月支払われる賃金の金額を指します。

 

P2パスおよびQパスについては、上記給与基準に加えて認定される資格を有することが要件とされています。これらの資格は、学士以上の学位、専門資格や特殊技能を指します。人材省(MOM)は、これらの教育および職業資格について、以下を含む独自の観点から判断するとしています。

 

 

更に、パスの申請においては給与や学歴だけでなく申請者の職歴や職務内容、会社の実績等の他の様々な要件も勘案されるため、最終的な発給の可否は個々の申請者の事情により異なります。