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シンガポール経済分析

2004年9月27日

ピークに達したシンガポールの経済成長率

シンガポールの4〜6月期の実質GDP成長率(確定値)は12.5%という高い数字になった。昨年の同時期には急性新型肺炎SARSが流行していた時期にあたるため、その反動で成長率が高くなっている面もあるが、内需だけでなく輸出も堅調に推移していることから高成長は当面持続しそうである。

 
一方、輸出の先行きを見ると日米でエレクトロニクス製品需要に陰りが見える。米国におけるエレクトロニクス製品の在庫循環を見ても既に出荷は最盛期を過ぎており、今後、2004年下期から2005年にかけて伸び率は低下していくと思われる。この数字はシンガポールのエレクトロニクス製品輸出の伸びと相関性が高く、シンガポールの経済成長率も今後鈍化する可能性が高いことを示している。

 
また、シリコンサイクルが4年程度であり前回の谷が2002年であることを考えると、今回の調整は短期間では終わらず、2006年〜2007年までかかるのではないか。

 
シンガポール経済は2004年4〜6月をピークに緩やかな減速が続く見込みである。97〜98年のアジア通貨危機、2001年のITバブル崩壊、2003年のSARS、に続く最近では4回目の景気減速局面となる。但し、国内外の大きな環境変化がなければ減速幅は前3回より小幅になるだろう。

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協力=UFJ銀行シンガポール支店
文=経済調査班 北村広明

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.013(2004年09月27日発行)」に掲載されたものです。

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