シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第6回:経理・人事・法務事務のアウトソーシング(後編)

シンガポール事業手引書

2013年1月1日

第6回:経理・人事・法務事務のアウトソーシング(後編)

前回に続いて、経理・給与計算等のいわゆるバックオフィス業務のアウトソーシングによるメリットをご紹介します。

 

 

引継ぎや業務断絶がない

ここシンガポールにおいては、従業員の離職率が高く、従業員が2、3年で他の会社へ転職してしまうことも珍しくありません。特に女性のキャリアパスとして人気の高い経理職については顕著であるといえます。経理担当者が突然退社してしまった場合、日常の支払事務の停滞、決算報告や申告・納税期限の遅延等のリスクがあり、業務断絶による影響は無視できるほどに小さくありません(繁忙期に合わせて退社する従業員も少なからずいるようです)。経理業務を外部へ委託することにより、このような業務断絶リスクを一定程度軽減することが可能です。

 

 

コスト削減の可能性がある

自社実施とアウトソースとでコスト比較をする場合であっても、単純に給与総額と外部委託報酬で比較するべきではありません。つまり、雇用に付随するCPFの会社負担や、デスクのスペース、会計ソフトライセンス費用、消耗品費、福利厚生費、採用活動費用、水道光熱費等、雇用に係るすべての付随コストを考慮して比較する必要があります。ただし、アウトソースした場合であっても、請求書等の会計事務所等への郵送等、一部の業務は必ず社内に残るため、これらの残存業務も考慮してコスト比較をするのが適切といえます。

 

 

経営のスリム化、機動力の向上

例えば経営環境の変化によりオフィスを移転したい場合であっても、人員を抱え大所帯になると移動コストも高く、また従業員の生活への配慮等により機動的に移動ができない、不採算事業の撤退ができない、といった事態に陥ることがあります。アウトソースを利用して経営をスリム化することにより、経営環境の変化に応じた機動的な経営基盤を確立することができます。

 

 

以上、連載2回に渡りアウトソースのメリットをご紹介しましたが、もちろんメリットばかりではなくデメリットも考えられます。会社それぞれの経営環境に応じて適切に意思決定することが、事業を進める上で大切です。

tmf提供=TMFグループ

TMFグループは世界に100以上の拠点を持つ会計・人事・法務事務代行のプロフェッショナルグループです。

シンガポール担当 萱場 玄(かやば げん)公認会計士/税理士

電話 +65-6808-1637 e-mail gen.kayaba@tmf-group.com

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.226(2013年01月01日発行)」に掲載されたものです。

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