シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第5回:日本について深く学び、日本人として誇りを持って生きよう!

新時代を創る「帝王學」の教え

2014年8月18日

第5回:日本について深く学び、日本人として誇りを持って生きよう!

聖徳太子が完成した帝王學

皆さんは聖徳太子が制定した17条憲法をご存知ですよね?いわゆる、第1条の「和を持って貴(たっと)し」の文言。この1条の詳細をご存知ですか?原文は日本書紀などに記されている漢文なので、これを現代語訳にするとこうなります。

 

 

一に曰く、和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。人皆党(たむら)有り、また達(さと)れる者は少なし。或いは君父(くんぷ)に順(したがわ)ず、乍(また)隣里(りんり)に違う。然れども、上(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。

日本で最初のお寺である法隆寺は聖徳太子が創建したといわれています。法隆寺というのは正式には「法隆学問寺」といい、一般の人は入れません。ここは日本で最初の大学であり、まさに、ここでお伝えしている帝王學を教えていたのです。この学問は、聖徳太子が若干25歳で完成させました。一般には、道徳、道の徳、名称は違うけれども実は同じものです。昔は、学問の発祥の地が皇室ですから、そこからすべての学問ができてきたということです。
この学問の内容があまりにもすごいので、足利尊氏の三代前の先祖が「武士にも教えてください」と皇室にお願いしたそうです(栃木県に遺跡がある「足利学校」など)。
この学問は一般市民向けには「道徳」と言いますが、武士たちが知りたがったのは、別の理由。この中に孫子の兵法まで入っていたんです。だから聖徳太子は武士には教えてはいけませんよと釘をさしていた。しかし、皇室はスポンサーが欲しいわけです。スポンサーになるならという条件でこの学問を外に出した途端、漢文から和文に翻訳され、武士道として体系化が進みました。
この武士道が入った経営こそが渋沢栄一、鮎川義介両氏に代表される日本型の資本主義なわけです。あのドラッカーが研究に来たほどの世界に類例がない日本人だからこそできる経営スタイルであり、経済の発展には精神世界つまり、心を大切にし、「気」を使いこなすという日本独自のスタイルです。言葉に込められたメッセージの深さは世界に類例がありません。
「気」という漢字がいったいどれだけの言葉に使われているのか?そして、そのメッセージは何か?あなたも夏休みの宿題として取り組んでみませんか?代表例として過去にも紹介したように、元気と景気と大気との関係があります。
ここで復習しましょう。
まず、元気、これは健康ですよね。次に景気、これは経済です。そして大気、これは環境を意味します。漢字というのはこの学問のために作られたそうです。漢字があってこの学問ができたわけではありません。この学問のために漢字ができたということを覚えておいてください。
この学問をやるだけで社会全体の構造がわかります。景気というのはもちろん、英語でいうとエネルギーといっしょで目に見えない、ただ内側にも外側にも、内側にあるときは人気(にんきまたはじんき)と言います。外側に行ったら空気、外気、大気、になる。すべて外側と内側がつながっていますよ、ということ。外側が汚れだしたら内側も汚れるし、内側が汚れたら、すなわち心が汚れたら外も汚れます、ということです。
この気というものの最初は、まず元気。なぜか?景気という領域、特に皆さんのように人の上に立ってリーダー、独立して営業、ビジネスをやる人たちは必ず元気じゃないと仕事にならない、ということです。だから景気と当然、元気とはつながっている、これを「気」という言葉でイメージしやすく漢字はできているのです。

 

 

次回(9月15日号)は、17条憲法の第2条を紹介しつつ「日本の心」を学んでいきましょう。

スクリーンショット 2015-07-01 19.17.23文=中野 博(なかの・ひろし)

新時代ナビゲーター。30冊(英語、中国語、韓国語含む)の著者&3社の経営者。1991年より『環境』を軸にした時代を創造し、800社以上の企業を指導。2008年より『帝王學』ベースの教育事業にあたり『日本魂』ベースの『信和義塾』を世界に展開中。

 

中野博が実践するWEB紹介

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.263(2014年08月18日発行)」に掲載されたものです。

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