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企業紹介

2012年1月6日

顧客満足度No.1オートリース会社を目指して。

HITACHI CAPITAL SINGAPORE × JUN TAIYO

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1994年の設立以来、シンガポールで自動車販売・修理などに携わり、当地の事情にも精通した車のエキスパートであるJUN TAIYOが、2011年12月30日より日立キャピタルシンガポールの子会社となった。日立キャピタルシンガポールは、企業向けOA機器、産業機械、自動車等のハイヤーパーチェス(買取選択権付賃貸借)およびファイナンスリース等の事業を当地で幅広く展開している。現地法人化は1994年だが、支店開設の1982年から今年で30周年を迎える。

 

 

早い時期から海外でも事業を展開してきた日立キャピタルでは、イギリスで自動車の整備に力を入れ、今日までに保有台数5万1,000台超と市場で最大手のリース会社になっていることから、シンガポールでも同様の展開を図ることで、リーマンショック以降厳しい状況が続いていた当地での事業を再構築できないかとの思惑があった。従来からオートリースも手がけており、リース車両のメンテナンスをJUN TAIYOに委託していたこともあって、当初はJUN TAIYOとの提携強化を進めていた。

 

 

一方で、オートリース業務はJUN TAIYOでも手がけている事業のひとつであり、両社がしばしば競合する場面も。シンガポールの日系企業や日本人顧客にその名が広く浸透し経験も技術力もあるJUN TAIYOと、日立ブランドを持ち資金調達力のある日立キャピタルシンガポールが組むことで、シンガポールでナンバーワンのオートリース会社を目指せるのではないか――両者のベクトルが一致し、事業そのものを一緒にやっていけないかという話に発展、日立キャピタルシンガポールがJUN TAIYOの全株式を取得して子会社化することになった。日立キャピタルシンガポールのスタンスは、「パートナーとして一緒にやっていきましょう、ということで一昨年以降話をしてきて、昨年11月末の調印に至った。買収という形ではあるものの、資本提携と考えてもらえれば」という。

 

 

東南アジアでの横展開も視野

日立キャピタルではインドネシア、マレーシアでの事業拡大も図る方針で、現地企業の株式取得などを進めている。シンガポールから近隣諸国へ転勤で異動する顧客について情報を連携し、異動先でもスムースにサービスを受けられるようにする、といったことは現段階でも可能だが、将来的にはメンテナンスなどの面でも、シンガポールと同様の質のサービスを両国でも受けられるような体制の構築を視野に入れている。

 

 

また、シンガポールからはジョホール州をはじめマレーシア各地へ車で行き来をするケースも多いが、マレーシア側で事故や故障など車のトラブルが発生した場合、シンガポールのオートリース会社が直接迅速に対応するのはなかなか難しい。そのため日立キャピタルシンガポールでは、マレーシア側との連携を強化し、同社からリースした車であればマレーシアとシンガポールの移動にもより安心して利用できるような仕組みづくりを目指す方針だ。

 

 

JUN TAIYOのDNAを受け継ぎ「顧客第一」のサービスを

当面は、JUN TAIYOが日立キャピタルシンガポールの子会社という形になるが、ゆくゆくは吸収合併を経て日立キャピタルシンガポールと一体化する見込み。ただし、当地の日系企業をはじめ個人客にも深く根付いている「JUN TAIYO」というブランドをどう残していくかは今後の検討課題になっているという。JUN TAIYOが1994年の創業以来掲げてきた「顧客第一主義」という経営理念は、親会社となる日立キャピタルシンガポールの経営理念とも軌を一にしている。顧客サービスに注力してきたJUN TAIYOのDNAは新体制でも受け継がれていくことは間違いないだろう。

 

 

JUN TAIYO代表取締役社長の木田泰嗣氏は、今回の子会社化によってこれまでできなかった部分でのサービス向上に取り組めることを期待していると語る。資金力があり調達コストの面でもより優位性を持つ日立キャピタルシンガポールの一員となることでJUN TAIYO単独では難しかった先行投資が可能になるためで、顧客管理やサービス管理システムの充実を図ることでリアルタイムにサービスをコントロールすることが容易になり、事故対応にもより迅速に応えられるようになるという。また現在ジュロン地区にあるワークショップを拡大、年内を目処に拠点も増やす予定で、顧客にとってはシンガポール西部だけでなく東部でもサービスを受けやすくなる。また、最適な人員配置が可能になり、より顧客満足度の高いサービスの提供にもつながることになりそうだ。

 

 

日立キャピタルシンガポールでも、技術的な面はもちろん、顧客ニーズに合った最適なファイナンススキームを提案するサービスなどはすべて人が作り出すものであり、長期的視野に立った人材育成は不可欠と認識している。JUN TAIYOで従来、自動車の仕入れから売却まで一人が何役もこなして乗り切っていた各種業務も、今後は人員を徐々に増やして対応していく方針。日立キャピタルシンガポール自動車事業部ジェネラルマネージャーの鈴木康浩氏が主に営業面を、木田氏がサービス面をリード、両社の持つ強みを生かして、オートリース事業を日立キャピタルシンガポールのコアビジネスとして確立すべく総合的なサービスの提供につなげていく考えだ。

 

 

鈴木氏は「自動車に関する、『購入』、『メンテナンス』、『事故対応』、『車両管理』のさらなるサービス向上を図って参りますが、特に『車両管理』では定期メンテナンスやレポートの管理などもお客様に代わって弊社がしっかりサポートします。車輌の総合リスクマネジメントを当社が行うことにより、お客様の社内での内部統制にも貢献致します。また、オートリースに関する国際財務報告基準(IFRS)最新情報をお届けし、最新IFRSに準拠した最新かつ的確なアドバイスを行います。『総合的なビークルアドバイザー』として、皆様に『安心』、『安全』、『便利』を提供できるサービスを目指します」とその意気込みを語っている。

 

 

サービスの可視化で顧客に安心を

シンガポールでは、車両本体価格に加えて輸入税(車両本体価格の20%)、追加登録料(車両本体価格の100%)、そして昨年も1600cc未満のクラスで一時5万Sドル台後半まで上がるなど高騰を続けている新規車両登録権利書(COE)と、日本とは比較にならないほど自動車の購入に費用がかかることもあり、車は財産として扱われがちだ。しかし、実際には車は単に所有するだけでなく毎日のように使うものであり、事故などにも十分な備えが必要。そこで、信頼できる会社が提供するオートリースの利用で、顧客に「安心」、「安全」、「便利」を提供したい、というのが日立キャピタルシンガポールの考えだ。

 

 

今年前半にはさっそくJUN TAIYOの整備工場を拡張・リニューアルする予定。定期メンテナンスなどで車を預かってもらっても、実際にどのような整備が行われているのか顧客には通常わからないことがほとんどだが、整備工場ごとショールーム化することで、工場に足を運べば顧客もサービス中の自分の車の様子を見ることができるようになる。また、他の車がどのように整備されているかを実際に目で見て確かめることで、より安心感が得られるだろう。

 

 

鈴木氏、木田氏ともに「両社の顧客にとって、これまで以上にサービスが良くなることをぜひ期待してもらいたい」と口を揃えて語る。これまでとは違うことへの戸惑いが顧客の側にあることも予想されるが、「その点はぜひフィードバックを」とのこと。「顧客満足度No.1のオートリース会社」を目指す日立キャピタルがJUN TAIYOとともに歩む新体制の今後に期待したい。

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