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社会

2026年7月28日

偽就労ビザ詐欺で37歳男を捜査 インド人6人から約1万4,000Sドルをだまし取った疑い

 シンガポールで、就労許可証(ワークパス)を取得できると偽り、インド人6人から総額1万4,000Sドル以上をだまし取ったとして、37歳のシンガポール人の男が当局の捜査を受けていることが分かった。男は「私はシンガポール人だから完全に信用してほしい」と話して被害者らを安心させ、シンガポールでの就職を希望する人々に偽造された就労許可証関連書類を渡していたとされる。警察と人材開発省(MOM)が詐欺や雇用関連法違反の疑いで調査を進めている。
 
 被害者は21歳から49歳までのインド人男性6人で、シンガポールで働く知人を通じて男を紹介された。男はS Pass取得には4,000Sドル、ワークパーミットには1人当たり3,000Sドルが必要だと説明し、さらに就労許可証発給前に受講が義務付けられたとする架空の研修費も請求した。被害者らは2026年3月から6月にかけて、PayNowやATM送金で計1万4,000Sドル以上を支払ったという。
 
 その後、男は人材開発省発行を装った「In-Principle Approval(IPA)」などの書類を送付したが、被害者がMOMのオンラインシステムで外国人識別番号(FIN)を確認したところ、該当する記録は存在せず、書類が偽造であることが判明した。男は「システムエラーだ」と説明したうえで、インド・チェンナイにいる協力者との面会を指示し、さらに残金約5,000Sドルの支払いを求めたとされる。
 
 被害者の多くはインド・タミルナドゥ州の農村部に住み、家畜飼育や日雇い労働などで生計を立てている。海外就労は家族の生活を支える大きな希望だったが、仕事を得るために借金をしたり資産を売却したりした結果、多額の負債だけが残る事態となった。報道によると、この男は2025年にも別の外国人グループを対象とした類似の詐欺事件で捜査を受けているという。
 
 シンガポールでは、外国人労働者の就労許可証はMOMの厳格な審査を経て発給され、正式な手続きは認可を受けた人材紹介会社などを通じて行われる。MOMは、就労許可証の申請状況やIPAの真偽を公式オンラインサービスで確認できるとしており、海外からの就職希望者に対し、仲介業者や個人の説明をうのみにせず、必ず公式ルートで内容を確認するよう呼びかけている。今回の事件は、海外就労への期待につけ込む悪質な詐欺の実態を改めて浮き彫りにしており、外国人労働者保護の重要性が改めて問われている。

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