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社会

2026年7月7日

深夜開催のW杯、飲食店には逆風 営業時間延長も慎重姿勢

 北米3ヵ国(米国・カナダ・メキシコ)で開催されているFIFAワールドカップ2026は世界中で大きな盛り上がりを見せているが、シンガポールでは試合時間の影響から、スポーツバーやレストランの多くが期待したほどの集客効果を得られていない。時差の関係で主要試合の多くがシンガポール時間の午前3時や5時にキックオフとなるため、深夜営業による収益確保が難しく、多くの飲食店が営業時間の延長や全試合中継に慎重な姿勢を取っている。
 
 スポーツバー「1-Arden」は大会序盤こそ午後の試合を中心に放映していたが、準決勝や決勝など注目度の高い試合に絞って営業を延長する方針へ切り替えた。スポーツバー「Harry’s」もボートキー店のみで一部試合を放映しており、人気国同士の対戦では来店客が増えるものの、すべての試合を中継する予定はない。ドイツ料理店「Brotzeit」も人気カードを中心に放映しているが、試合によって来客数に大きな差があるという。各店舗とも、人件費や光熱費などの追加コストを考慮しながら営業判断を行っている。
 
 一方、マリーナベイの「Gigi Gastrobar & Bistro」は大会期間中、全試合を24時間体制で放映する数少ない店舗となっている。経営者は「利益よりも常連客へのサービスを優先した」と話しており、ブラジルやアルゼンチン、日本など人気チームの試合では一定の集客があるものの、深夜帯は全体的に客足が伸び悩んでいるという。
 
 2022年のカタール大会では時差が小さく、夜間の試合が多かったことから飲食店は大きな恩恵を受けた。しかし今回は開催地が北米であるため、観戦需要があっても営業時間や人員確保の問題が利益につながりにくい状況となっている。そのため、多くの店舗は大会終盤の準決勝や決勝に経営資源を集中させる戦略を採用しており、ワールドカップ特需も開催地による時差の影響を大きく受けることが改めて浮き彫りとなっている。

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