2026年7月3日
フィットネス運営会社をCPF未納で起訴へ Anytime Fitnessなど運営グループに影響
シンガポールで複数の「Anytime Fitness」および「Body Fit Training(BFT)」を運営するフィットネス事業者の親会社が、従業員への中央積立基金(CPF)拠出金を期限内に支払わなかったとして起訴されることが明らかになった。雇用主の法令順守が改めて問われる事例として注目されている。
起訴対象となるのは、フィットネス事業者「ReFormd」の親会社であるWatchtower Holdingsである。裁判資料によると、同社は2025年7月から2026年1月にかけて、13人の従業員に対するCPF拠出金を期限までに納付しなかったとして、計14件の罪に問われる予定である。ReFormdはシンガポール国内で16店舗のBFT、14店舗のAnytime Fitness、さらにパーソナルトレーニングジム5店舗を運営している。
CPF法では、雇用主は給与支払い月の翌月14日までに従業員のCPFを納付する義務がある。違反した場合は罰金や禁錮刑が科される可能性があり、再犯の場合はより重い処罰の対象となる。また、会社の取締役個人も責任を問われる場合がある。
CPF理事会によると、同社は2025年12月にもCPFの支払い遅延で有罪判決を受け、2件の罪で2,400Sドルの罰金を科されている。その後も調査と未納金の回収を進めており、未払い分の一部はすでに回収済みだという。
同社のモニカ・アンコジョジョ取締役は、残る未納分については7月7日までに支払いを完了する見込みであり、社内のコンプライアンス体制も強化したと説明している。一方で、係争中の案件であることから、詳細なコメントは控えている。次回の審理は7月30日に予定されている。
シンガポールでは近年、CPFの未納や支払い遅延に対する監督が強化されており、政府は従業員の老後資産を守るため、悪質な事例には厳正に対処する姿勢を示している。今回のケースも、企業に対して法令順守と適切な労務管理の重要性を改めて示す事例となりそうである。

