2026年6月29日
公務員に0.45ヵ月分の中間賞与支給 下位職員には最大400Sドルの一時金も
シンガポール政府は、公務員に対し2026年の中間賞与として給与の0.45ヵ月分を支給すると発表した。あわせて、下位等級の職員には生活費負担の軽減を目的とした最大400Sドルの一時金も支給される。
今回の支給は、人事院に相当する公共サービス局(Public Service Division:PSD)が、公務員労働組合との協議を経て決定したもの。給与等級MX13およびMX14相当の職員には250Sドル、MX15・MX16相当およびオペレーション・サポート・スキーム(OSS)の職員には400Sドルの一時金が追加で支給される。
PSDは、2026年第1四半期の国内総生産(GDP)が堅調に推移したことを評価する一方、中東情勢の緊迫化や世界経済の不透明感など、依然として下振れリスクが残っている点も考慮したとしている。このため、年末賞与については今後の経済動向を見極めたうえで改めて判断する方針である。
全国労働組合会議(NTUC)は今回の決定について、公務員の職務への貢献を評価するとともに、経済環境とのバランスを取った妥当な内容であると歓迎した。また、下位等級職員への一時金については、物価上昇が続く中で実質的な支援になるとの見方を示している。
シンガポールでは、公務員の賞与は経済成長率や雇用情勢などを反映する変動給与制度(Annual Variable Component:AVC)の一部として支給される。景気動向に応じて支給額が毎年調整されるため、企業の賞与水準や賃金交渉にも一定の影響を与える指標として注目されている。
今回の中間賞与は、景気の底堅さを反映しつつも、世界経済の先行きには慎重な姿勢を維持するシンガポール政府の方針を示す内容となった。年末賞与については、今後の経済成長や労働市場の動向を踏まえた上で最終的な支給水準が決定される見通しである。

