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社会

2026年5月25日

「多くの業界で仕事が流出している」 企業の海外移転にシンガポール人が不安

 シンガポールで、「多くの業界で仕事が海外へ流出している」との不安がSNS上で広がっている。背景には、企業による海外移転やAI導入、コスト削減圧力の高まりがある。
 
 話題となった投稿では、海運業界で働くシンガポール人が、「コロナ後、多くの企業が“インターネットさえあれば仕事はどこでもできる”と気付き、より低コストの国へ業務を移している」と指摘。「シンガポールは多くの業界で仕事を失いつつある」と懸念を示した。
 
 近年、マレーシア、ベトナム、インド などへバックオフィス業務や製造、ITサポートなどを移管する動きが加速している。特にAIやリモートワーク技術の進展により、「高コストなシンガポールに全機能を置く必要がなくなった」との見方が強まっている。
 
 一方で、シンガポール政府は「量ではなく高付加価値経済への転換」を進めている。AI、金融、半導体、データセンター、先端製造など高スキル産業へのシフトを重視しており、単純業務減少はある程度避けられないとの認識もある。
 
 ただ、現場レベルでは不安も大きい。最近の労働市場データでは雇用自体は増加しているものの、企業の採用意欲は低下傾向にあり、賃上げ計画も減少している。 また、「正社員より契約社員化が進んでいる」「エントリーレベル職が減っている」といった声も出ている。
 
 SNS上では、「シンガポールは高コスト過ぎる」という意見がある一方、「だからこそAIや高度人材へ移行するしかない」とする声も見られた。また、「今後はスキル再教育が必須」との認識も広がっている。
 
 シンガポールでは今後、AI時代の競争力維持と、国民の雇用安定をどう両立するかが大きな課題となりそうである。

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