シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPICA、AI導入でパスポート申請手続きを効率化へ

政治

2026年5月11日

ICA、AI導入でパスポート申請手続きを効率化へ

 シンガポール入国管理局(ICA)は、パスポートなど各種入国関連書類の申請処理を効率化するため、人工知能(AI)技術を活用した新システムを導入する方針を明らかにした。
 
 導入されるのは「Matrix」と呼ばれるマルチモーダルAIツールで、提出書類を自動分類し、パスポートや各種証明書から必要情報を抽出できる機能を持つ。これにより、これまで職員が行っていた確認・入力作業を大幅に削減できる見込みである。
 
 K・シャンムガム内務相兼国家安全保障調整相は、AI活用によって「確認作業が迅速化し、ミスも減少する」と説明し、利用者体験の向上につながると強調した。
 
 このAIシステムは、2024年に導入された統合オンライン申請システム「Integrated Processing System」の一部として運用される。今後はパスポートだけでなく、NRIC(国民登録証)、再入国許可証、APECビジネストラベルカード、短期滞在ビザなどにも対象を拡大する予定である。
 
 ICAは近年、入国審査や書類発行のデジタル化を急速に進めている。チャンギ空港では顔認証・虹彩認証による「パスポート不要入国」を拡大しており、陸路国境ではQRコードによる出入国審査も導入済みである。
 
 また、2025年にはロボットを活用した書類管理システム「iSMART」を導入し、パスポート受け取り時間を従来の約11分から約5分へ短縮した。
 
 政府は、今後もAIや生体認証技術を活用しながら、利用者利便性向上と国境管理強化の両立を進める方針である。

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