シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP約5人に1人が“過剰資格”、シンガポールで「自ら選ぶ働き方」拡大

社会

2026年4月16日

約5人に1人が“過剰資格”、シンガポールで「自ら選ぶ働き方」拡大

 シンガポールで、労働者の約5人に1人が自身の学歴やスキルに対して低い職務に就く「過剰資格(オーバークオリファイド)」状態にあることが明らかになった。2025年時点でその割合は19.4%と、2015年の16.3%から上昇している。
 
 一方で注目されるのは、その大半が本人の意思による選択である点である。調査によれば、約9割(17.7%)が自発的に現在の職を選んでおり、より良いワークライフバランスや柔軟な働き方、個人的な関心を優先した結果とされる。
 
 実際、安定性(31.1%)や仕事のやりがい(24.4%)、スキル活用(25.3%)といった要素が重視されており、「収入や肩書きよりも生活の質」を重視する傾向が強まっている。
 
 一方で、望まない形で過剰資格状態にある人は1.7%にとどまり、適した仕事が見つからないという構造的な問題は比較的小さいとされる。この割合は過去10年にわたり3%未満で安定している。
 
 また、シンガポールは高学歴化が進んでおり、2025年には労働者の64%が高等教育資格を保有している。こうした背景から、一定程度の「スキル余剰」は先進国では一般的な現象とされる。
 
 今回の結果は、単なる雇用ミスマッチではなく、働き方の価値観の変化を反映している。高収入やキャリア志向一辺倒から、柔軟性や生活重視へとシフトする中で、「あえて自分に合った仕事を選ぶ」動きが広がっていると言える。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP約5人に1人が“過剰資格”、シンガポールで「自ら選ぶ働き方」拡大